オムロンの住宅用蓄電池に発火の恐れ、対象機種1.5万台をリコール:蓄電・発電機器
オムロン ソーシアルソリューションズが、同社が販売した一部の住宅用蓄電システムについて、蓄電池ユニットに発火のおそれがあることからリコール(回収・無償交換)を実施していると発表。対象機種を購入したユーザーへの周知を進めている。
オムロン ソーシアルソリューションズ(以下、オムロン)は2021年11月19日、同社が販売した「住・産共用フレキシブル蓄電システム」および「太陽光発電用ハイブリッド蓄電システム」について、蓄電池ユニットに発火のおそれがあることからリコール(回収・無償交換)を実施していると発表した。
2021年7月にオムロンが蓄電池ユニットの製造を委託している企業から、当該製品のセルに使用している電極について、製造プロセスの問題から発火リスクがあるとの報告を受けたという。これまで対象の蓄電ユニットを設置していた家屋では3件の火災が報告されている。人的被害は発生していないが、原因は調査中だという。
リコールの対象となる蓄電ユニットは「KP-BU65-A」および「KP-BU98-B」。また、同じ蓄電ユニットを搭載し、長州産業ブランドで販売された「CB-LMK65A」および「CB-LMK98A」、東芝エネルギーシステムズのブランド(CICソラトモ)で販売された「TPV-S3-B65」も対象となる。これまでにこれらのブランド全ての合計で、1万4853台の販売実績がある。
オムロンでは対象機種について、蓄電池ユニットのソフトウェア更新および無償交換を実施しており、これまでもWebサイトやダイレクトメールを通じてリコールの周知を進めている。交換に関する問い合わせはフリーダイヤル(0120-291-334)で受け付けている。
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