戸田建設が「とだ電気」を販売、RE100に適合する再エネ電力調達を効率化:電力供給サービス
戸田建設が他企業へ電力を販売するサービス「とだ電気」を開始。事業活動における使用電力を、100%再生可能エネルギーにすることを目指す国際イニシアチブ「RE100」に適合する電力調達の効率化が目的で、調達した電力を他社にも供給するという。
戸田建設は2021年11月25日、他企業へ電力を販売するサービス「とだ電気」を開始したと発表した。事業活動における使用電力を、100%再生可能エネルギーにすることを目指す国際イニシアチブ「RE100」に適合する電力調達の効率化が目的で、調達した電力を他社にも供給するという。
戸田建設は2019年1月にRE100に加盟し、事業で使用する電力を2040年までに50%、2050年までに100%再生可能エネルギーに切り替える方針を掲げている。
この目標の実現に向けて、同社の施設などで使用する電力について、トラッキング付非化石証書が付加されたRE100に適合する電力(RE100電力)の契約を進めてきた。具体的には、RE100電力を長期安定供給できる新電力会社を地域ごとに選定し、工事現場の規模や使用電力量に左右されない料金プランと調達手続きの取り決めを進めてきたという。
こうした取り組みにより、建設現場などにおいて着工から竣工まで有期の工事現場にRE100電力を安定的に調達し続ける効率的な体制を構築。今回、この調達力を生かして、協働する新電力会社と取次契約を締結し、他企業への電力の販売サービス「とだ電気」を開始した。
「とだ電気」は戸田建設が使用する電力と合わせて大量に調達するため、長期的・安定的に電力を購入することが可能で、RE100に適合する電力や、環境性重視、価格重視など、ニーズに合わせてプランを提供するという。また、戸田建設が工事を手掛ける案件について、建物の引渡し後に使用する電力を「とだ電気」のRE100電力を希望した場合、工事期間中から竣工後も一貫してRE100電力を使用できるとしている。
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