太陽光パネルのリユース判断を簡単に、アイテスが小型の計測システムを開発:太陽光
アイテス(滋賀県野洲市)は、太陽光パネルの再利用(リユース)の可否を簡易的に選別できる計測器を開発。大掛かりな設備や、専門知識がなくても簡易的に太陽光パネルのリユースの可否を判断できるという。
アイテス(滋賀県野洲市)は、太陽光パネルの再利用(リユース)の可否を簡易的に選別できる計測器「リユースチェッカーRUC-100」を2022年3月16日から販売する。ネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ヶ根市)の監修のもとで開発した計測器で、太陽光パネルの適切なリユースを支援するという。価格はオープンだが、「100万円を切る価格」としており、初年度販売台数は1000台を見込む。
現在国内でリユース可能な太陽光パネルの選別を行っている事業者では、ソーラーシミュレーターによる性能測定、EL測定、絶縁湿潤試験など、本来は製造工場の出荷工程で行われる検査項目を高額な装置の導入して実施しているのが現状だという。
アイテスではこうした背景から、専門知識が無くても、簡単に短時間でリユース可能な太陽光パネルを見分けるツールの開発に注力。リユース太陽光パネルについての知見を持つネクストエナジー・アンド・リソース株式会社の監修の下、アイテスの検知技術を活用したリユースチェッカーRUC-100を開発した。
リユースチェッカーRUC-100は環境省の「太陽電池モジュールの適切なリユース促進ガイドライン」に沿って、太陽光パネルの正常作動性の判断基準となる、以下の5つの項目を計測できる。
- 開放電圧
- 短絡電流
- インピーダンス
- バイパスダイオード開放・短絡
- 絶縁抵抗
これら5つの測定項目を総合的に自動判断し、液晶ディスプレイにマルバツ判定で表示することで、容易に選別判定が可能だという。対象の太陽光パネルは結晶シリコン系(単結晶・多結晶・ヘテロ接合型)となっている。
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