使用済みのEV蓄電池と太陽光パネルで自家消費システム、日東工業が実証導入:蓄電・発電機器
日東工業は2022年4月、電気自動車(EV)の使用済みリユースバッテリーと、リユースした太陽光パネルを活用した産業用自家消費システムを開発し、実証導入すると発表した。
日東工業は2022年4月、電気自動車(EV)の使用済みリユースバッテリーと、リユースした太陽光パネルを活用した産業用自家消費システムを開発し、実証導入すると発表した。
この取り組みは、フォーアールエナジーが提供するEVの使用済みリユースバッテリーと、サンテレホンげ提供するリユースパネルを活用するもの。環境配慮型の産業用太陽光自家消費蓄電池システムとして、日東工業の掛川工場に実証導入し、その後製品化を目指すという。
設置するEVのリユースバッテリーは、EV約8台分に相当する約130kWhを導入。リユースパネルについては、5種類の異なる仕様のものを合計1115枚、出力326.5kWのシステムを構築する。これらのシステムの導入により、同工場の年間使用電力を掛川工場の年間削減電力量を、約425.8MWh削減できる見込みとしている。
フォーアールエナジーが提供するリユースバッテリーは、日産自動車の「リーフ」に搭載されているバッテリーを再利用したもの。電池の再利用プロセスに関わる規格である「UL1974」を世界で唯一取得しているものだという。
リユースパネルはサンテレホンが、太陽光発電設備で不要となった使用可能な太陽電池モジュールを調達したもので、環境省策定ガイドラインに沿って安全確認を行ったものとしている。
日東工業は、電気自動車用の充電設備の製造販売を手掛けている。今後はEVの普及を見据え、使用済みバッテリーを再利用した環境配慮型の産業用太陽光自家消費蓄電池システムを開発・市場導入することで、さらなる再生可能エネルギーの普及促進や脱炭素社会への好循環サイクルの創出に貢献するとしている。
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