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水素100%で動く家庭用給湯器を実現、リンナイが世界初の燃焼技術を開発:省エネ機器
リンナイが庭用給湯器において世界で初めて水素100%による燃焼技術の開発に成功。同社がガス機器の開発で蓄積してきた燃焼技術や流体制御技術を活用し、水素を燃料として利用する場合の課題をクリアしたという。
リンナイは2022年5月30日、家庭用給湯器において「世界で初めて」(同社)水素100%による燃焼技術の開発に成功したと発表した。。同社がガス機器の開発で蓄積してきた燃焼技術や流体制御技術を活用し、水素を燃料として利用する場合の課題をクリアしたという。
リンナイの事業活動においては、家庭用給湯器などの販売している商品使用時に排出されるCO2が95%を占めている。現在でも普及活動を行っている高効率給湯器などの省エネ商品を開発する先には、CO2を排出しない商品を開発することが企業として大きな目標となっている。
一方、水素を燃料とするには爆発の危険性や燃焼の安定性などの課題をクリアする必要があった。リンナイでは今回、創業当時から燃焼技術や空気・燃料といった気体をコントロールする技術を長年研究し、実用化してきたという経験を生かし、これらの課題を解決することに成功したという。
今後、水素を家庭用エネルギーとして利用するための準備段階に入っているオーストラリアで、2022年末頃から実用化に向けた実証に取り組む計画だ。リンナイではこれを皮切りに、世界の水素インフラ普及にあわせて水素給湯器の量産化に向けさらなる技術確立と信頼性アップを進めるとしている。
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