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電力供給の「予備力算定」が大幅見直し、容量市場での調達量は増加へエネルギー管理(5/5 ページ)

近年、日本国内で頻発した電力需給の逼迫などを受け、電力の供給信頼度評価の在り方が見直されている。政府では供給予備率の算定方法の見直しなどを進めており、それに基づく試算によると、容量市場オークションにおける供給力調達量も増加する見通しとなった。

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容量市場における目標調達量は増加の見通しに

 これまでの検討を反映し、

  • 持続的需要変動対応:「1%」→「2%」
  • 稀頻度リスク:「夏季・冬季のみ1%」→「通年で1%」
  • 厳気象対応:「夏季・冬季のみ2%」→「春季・秋季2%、夏季・冬季3%」
  • 年間計画停止可能量:「1.9カ月」→「2.1カ月」
  • 計画外停止率(火力):「2.5%」→「4.3%」
  • 地域間連系線の運用容量:変更無し

とした場合、2026年度容量市場オークションにおける目標調達量は、従来手法と比べて957万kW程度増加する試算結果となった。


図8.EUE算定見直しによる容量市場目標調達量試算 出所:調整力・需給バランス評価委員会

 もし他の条件が同じであれば、目標調達量の増加は容量市場約定価格の上昇を招くことが予想される。

 今回の「調整力及び需給バランス評価等に関する委員会」による検証結果は、あくまで供給力・予備力の確保量に関する一つの試算(中間報告)である。容量市場における、具体的な調達方法等に関しては、今後の検討課題とされている。

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