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効率22.7%のペロブスカイト太陽電池を実現、耐久性も両立する新たな表面処理手法:太陽光
京都大学と理化学研究所の研究グループが、ペロブスカイト太陽電池の発電効率と耐久性を向上させる表面修飾手法の開発に成功した。
京都大学化学研究所と理化学研究所の共同研究グループは、2023年1月26日、 スズ-鉛混合系ペロブスカイト薄膜を効果的に表面修飾する手法(パッシベーション法)を開発したと発表した。この手法を適用し、スズを含むペロブスカイト太陽電池で22.7%の光電変換効率を達成するとともに、窒素ガス雰囲気下で2000時間、空気中でも450時間の発電後でも、90%以上の出力を保つ高い耐久性を実現したという。
今回開発した手法は、ペロブスカイト薄膜の表面をピペラジン(PP)などのジアミンで処理するというもの。表面でのプロトン移動反応によりジアンモニウムで構造修飾することが可能であり、さらにフラーレンのトリカルボン酸誘導体(CPTA)を塗布することで、ペロブスカイト薄膜表面のスズ上に選択的に配位結合できることを発見した。
今回の研究成果は、スズ-鉛混合型だけでなく、スズ系ペロブスカイト半導体の表面修飾にも適用可能なものであり、今後、鉛フリー型のペロブスカイト太陽電池のさらなる高性能化への貢献も期待できるという。この成果は、京大発ベンチャーであるエネコートテクノロジーズにも技術移転し、高性能のペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた開発研究を展開していく方針だ。
なお、今回の研究成果は、本研究成果は、2022年12月8日(現地時刻)に国際学術誌「Advanced Materials」にオンライン掲載された。
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