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太陽光発電の小口販売のチェンジ・ザ・ワールドが破産申請、負債額は38億円:太陽光
太陽光発電設備の小口販売事業などを手掛けるチェンジ・ザ・ワールド(山形県酒田市)が破産手続へ。負債額は38億4384万円で、債権者は約1万2000人の見込み。
帝国データバンクは2023年3月1日、太陽光発電設備の小口販売事業などを手掛けるチェンジ・ザ・ワールド(山形県酒田市)が、同年2月27日に東京地方裁判所から破産手続き開始の決定を受けたと発表した。負債額は38億4384万円で、債権者は約1万2000人の見込みだという。
同社は2014年2月に設立され、営農型太陽光発電施設に関するコンサルティングのほか、太陽光発電設備の区分オーナーを小口で募り、売電収入から管理手数料を差し引いたものをオーナーに支払うグリーンエネルギー事業、IT事業者向けのレンタルオフィスを提供するクリエイティブ事業を手掛けていた。
近年は、機材販売や運営管理を受託する一方、関連アプリの開発なども行いながら、積極的に小口オーナーを募っていた。2022年1月期には約10億9800万円の年売上高を計上している。
しかし、パネル価格などの上昇や、オーナー募集のためのWeb広告や東京営業所の開設などに伴う経費負担により、当期純損失約3億2000万円を計上して債務超過となっている。
2023年1月期も小口オーナーは増加傾向にあったが、2022年6月1日に預託等取引に関する法律が改正され、同社の販売形態が同法の適用を受けることとなった。これにより今後の事業の継続が不可能であるという判断に至り、今回の措置となった。
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