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火力発電所にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を導入、積水化学とJERAが実証:太陽光
積水化学工業とJERAが、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を火力発電所に設置するための共同実証実験を開始。火力発電所を対象としたフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証試験は、日本初の事例だという。
積水化学工業とJERAは、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を火力発電所に設置するための共同実証実験を2023年3月24日から開始した。火力発電所を対象としたフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証試験は、日本初の事例だという。
フィルム型のペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ柔軟という特徴を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できる。また、塗布などによる連続生産が可能であること、レアメタルを必要としないなどのメリットがあり、次世代の太陽電池として今後の普及が期待されている。
JERAでは、2050年には事業によるCO2排出を実質ゼロにする目標を掲げており、2025年には、自社保有の再エネの発電容量を5GWとする計画を立てている。同社は全国26カ所に火力発電所を保有しており、これらの資産を活用した再エネの導入拡大を目的に、今回フィルム型ペロブスカイト太陽電池の導入実証を決めたという。
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