太陽電池の国内市場、2023年度は7.1%減少も容量ベースでは増加傾向に:太陽光
富士経済が太陽電池と関連ビジネスの市場予測レポートを公表。それによると、2023年度の太陽電池の国内市場は金額ベースで2022年度比7.1%減の3110億円、容量ベースで同1.2%増の7750MWと予測している。
富士経済は2023年10月、太陽電池と関連ビジネスの市場予測レポートを公表した。それによると、2023年度の太陽電池の国内市場は金額ベースで2022年度比7.1%減の3110億円、容量ベースで同1.2%増の7750MWと予測している。
2020年度以降の国内太陽電池市場は、出荷価格の上昇や、電気料金の高騰に伴う需要増加により、住宅/非住宅向けともに金額ベースでは拡大傾向にある。2022年度は電気料金の高騰により、住宅向けが1000MWを超えるなど大幅に拡大した。2023年度も引き続き住宅向けの好調により数量ベースは伸びているが、サプライチェーンの混乱が落ち着きを見せ始めたことから出荷価格が下落に転じているため、金額ベースでは縮小傾向にある。
2024年度まで非住宅向けでFIT認定失効制度適用による駆け込み需要が期待されるが、2025年度にはFIT案件による導入が大きく減少することで、金額・数量共に大きく縮小すると予想。
以降は、自家消費用途を中心としたPPAの提案拡大や国・地方自治体による住宅/非住宅向けの設置義務化の流れ、ペロブスカイト太陽電池を中心とした新型・次世代太陽電池の開発、ソーラーカーポート/営農発電といった特殊用途向けの取り組みの活発化などから、経済性と環境性を両輪とした太陽光発電システムの導入が広がり、数量ベースでは拡大するとみられる。しかし、海外企業を中心とする主要メーカーの生産能力拡大に伴い、出荷価格が下落し、金額ベースでは2000億円程度で推移する見通し。
なお、2040年度の国内の太陽電池市場は、同33.3%減の2232億円、18.4%増の9070MWと予測している。
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