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「同時市場」での調整力は3商品に集約へ――広域機関からの最終報告第61回「調整力の細分化及び広域調達の技術的検討に関する作業会」(2/6 ページ)

調整力や供給力のより効率的な調達を目的に導入が検討されている「同時市場」。このほど同市場を通じて調達する調整力に関する商品の設計について、最終的な方針がまとまった。

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同時市場における現行の調整力商品の必要性

 現行の需給調整市場では、調整力が対応すべき事象(時間内変動や予測誤差等)や求められる応動速度に対応した5つの調整力商品が設定されている。

 平常時の時間内変動(短周期成分・極短周期成分)については、同時市場導入後も発生するものであり、事前の予測も困難であるため、その必要性や必要量は変わらないと考えられる。


図3.需要変動等の周期成分による分類 出典:調整力作業会

 また平常時の「予測誤差」については、現行制度では、前日からGCまではFIT特例制度による再エネ予測誤差に対応し、GCから実需給にかけては、再エネ予測誤差と需要予測誤差を合成した「残余需要誤差」に対応している。

 同時市場では、前日以降もTSO計画を基準としてSCUCを行うため、前日〜GCにおいても再エネ予測誤差および需要予測誤差の両方、つまり残余需要誤差として対応を行うことが求められる。その際、追加起動リソースの不足が生じないよう、GC以前から一定の「予備力」を確保することとしている。


図4.平常時の需要予測誤差・再エネ予測誤差への対応 出典:需給調整市場検討小委員会

 以上より、同時市場において必要となる調整力商品と、現行制度からの主な変更点については、表1のように整理された。


表1.同時市場における調整力各商品の必要性 出典:同時市場の在り方検討会

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