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「同時市場」での調整力は3商品に集約へ――広域機関からの最終報告第61回「調整力の細分化及び広域調達の技術的検討に関する作業会」(6/6 ページ)

調整力や供給力のより効率的な調達を目的に導入が検討されている「同時市場」。このほど同市場を通じて調達する調整力に関する商品の設計について、最終的な方針がまとまった。

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同時市場における「下げ調整力」の取り扱い

 需給調整(運用)においては、不足インバランスだけでなく余剰インバランスも発生するため、上げΔkW(上げ調整力)だけでなく、下げΔkW(下げ調整力)の確保も必要となるが、現在は、卸電力市場と需給調整市場が別々に存在するため、下げ調整力を市場調達することのメリットが無い状態であった。

 同時市場においては、供給力(kWh)と調整力(ΔkW)の同時最適化、一括管理が行われるため、市場メカニズムによる合理的な下げΔkW確保が可能となると考えられる。

 電源起動・出力配分(SCUC)ロジックにおいて、再エネ・火力等のリソース種別を問わず、kWh出力を基準に限界費用の安いリソースから確保することを目指し、下げΔkWを確保するための制約条件を追加することが想定される。


図11.同時最適化による下げΔkW確保イメージ 出典:調整力作業会

 同時市場における調整力の在り方等については、一旦、今回を最終報告としているが、同時市場の全体像と整合性を図りながら、実運用に向けて今後もさらなる詳細検討が必要とされている。

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