容量市場初の「追加オークション」の結果が公表、約定内容のまとめと分析:対象実需給年度 2025年度(3/4 ページ)
容量市場がスタートして以降、初の開催となった「追加オークション(実需給年度:2025年度)」。このほど公開されたその約定結果の内容をまとめた。
応札価格の分布と加重平均の結果
各エリアの応札価格の加重平均は、北海道エリア:12,517円/kW、東京エリア:568円/kW、九州エリア:9,737円/kWであった。2021年度メインオークション(実需給年度:2025年度)では、約定処理上の市場分断により「北海道」、「九州」、「北海道・九州以外」の3ブロックに分かれたが、その際の応札価格(加重平均)は、北海道エリア:4,870円/kW、九州エリア:4,061円/kWであり、追加オークション(調達オークション)では、応札価格が上昇していることが分かる。
応札価格を、「①0円」「②〜Net CONEの50%以下」「③〜Net CONE以下」「④Net CONE超」、の4つの区分にした応札価格の分布は図5の通りである。メインオークションでは「①0円」が8割以上を占めたのに対して、追加オークションでは「④Net CONE超」が最多の57%であった。
追加オークションの結果を反映した、容量市場における「調整機能あり電源」の約定総容量は表4の上段の通りである。なお、表4各エリアの下段の数値は2021年度メインオークション時点の数値である。追加オークションだけを見ればメインオークション時点よりも容量は増えるはずであるが、実際には一部の電源等の市場退出等による減少があるため、全国の「調整機能あり電源」約定容量は▲319万kW(LNG+91万kW、揚水▲145万kW)となっている。
表4最右列の「確保している供給力」には、FIT電源等の期待容量2,220万kWや、容量市場外の見込み供給力控除量186万kWを含んでいる。追加オークションの結果を反映した、容量市場での約定総容量は全国で1億6,145万kWとなり、図6の円グラフの外側に飛び出た部分が追加オークションでの約定量である。
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