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フィルム型ペロブスカイト太陽電池を風車に設置 防汚機能や曲面設置を検証:太陽光
積水化学工業、四電エンジニアリング、頴娃(えい)風力発電の3社は。フィルム型ペロブスカイト太陽電池を風車タワーに設置する実証実験を開始した。
積水化学工業、四電エンジニアリング、頴娃(えい)風力発電の3社は2025年2月27日、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を風車タワーの側面に設置するための共同実証実験を開始したと発表した。
ペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ柔軟に製造可能という特徴を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できる次世代太陽電池として注目を集めている。
今回の実証実験は、頴娃風力発電所(鹿児島県南九州市)の風車に、積水化学工業が開発した1平方メートルサイズのフィルム型ペロブスカイト太陽電池を20枚設置した。
実証は2025年2月24日から4年間を予定している。主にフィルム型ペロブスカイト太陽電池の曲面形状に対する施工性や、火山灰などが表面に付着した際の表面防汚機能などを検証する。実証で得られた成果は、ペロブスカイト太陽電池の防汚機能の改善やテーパー状の垂直曲面設備への設置方法の確立に生かすとしている。
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