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発電側課金の発電事業者から小売事業者への転嫁状況 実態調査の結果が公表第18回「制度設計・監視専門会合」(1/3 ページ)

2024年度からスタートした、託送費用の一部を発電事業者が負担する「発電側課金」制度。発電事業者から小売事業者に向けた費用負担の転嫁状況について、アンケート調査結果が公表された。

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 2050年カーボンニュートラルと経済成長の両立であるGXの推進に向けては、さらなる再エネ電源の導入やAIデータセンター等の新たな大規模需要へ対応が求められる。このため2023年度から、送配電網の強靱化に向けた一般送配電事業者における必要な投資の確保とコスト効率化を両立させ、再エネの主力電源化やレジリエンス強化等を図ることを目的とした新たな託送料金制度「レベニューキャップ制度」が導入された。

 また従来制度では、託送料金は小売電気事業者(需要側)が100%負担していたが、費用負担の公平性を図り、系統の効率的利用と適切な立地選択のインセンティブを高めるため、託送費用の一部を発電事業者が負担する「発電側課金」が2024年度から開始された。

 従来制度では、系統増強費用は、当該エリア内の小売電気事業者に課される託送料金を通じ、エリア内の需要家のみが負担していたが、発電側課金導入後は、電気がエリア外に販売される場合、料金転嫁を通じてエリア外の需要家も一部負担することとなった。


図1.発電側課金導入による系統増強費用の負担の変化 出典:発電側課金の導入中間とりまとめ

発電側課金の概要 振り返り

 発電側課金は、系統に接続し、系統側に逆潮している原則全ての電源が対象となるが、系統側への逆潮が10kW未満の小規模な電源や、調達期間内のFIT/FIP電源(発電側課金制度開始時点の既認定案件)は課金の対象外とされている。

 また発電側課金は、固定料金であるkW課金と従量料金であるkWh課金の2つにより設定されるが、kW課金については、電源が系統に与える負担等の違いに応じた割引制度も設けられている。これらの単価等はレベニューキャップ制度の料金改定に合わせ、5年ごとに改定される。


表1.現行の発電側課金の単価等 出典:料金制度専門会合

 発電事業者(電気事業法定義の発電事業者以外も含む広義の発電者)は、一般送配電事業者と締結する「発電量調整供給契約」を通じて発電側課金を支払うことが原則であるが、発電バランシンググループ(発電BG)に属し、一送と直接に発調契約を締結していない発電者は、発電BG代表者(発電契約者)経由(代理回収方式)で支払うこととなる。


図2.発電者と一般送配電事業者間の契約タイプ 出典:発電側課金の導入中間とりまとめ

 さまざまな市場における発電側課金の転嫁については表2のように整理されているが、小売電気事業者との相対取引において、既存の相対契約の見直しが行われない場合、制度変更に伴う費用負担を発電側が一方的に負うこととなる。このため経済産業省は、発電事業者と小売事業者間の協議が適切に行われるよう、「相対契約における発電側課金の転嫁に関する指針」(転嫁ガイドライン)を制定している。


表2.各市場・取引における発電側課金の転嫁 出典:発電側課金の導入中間とりまとめ

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