「太陽光パネルのリサイクル制度法案」が閣議決定 対象事業者に求められる対応は?(1/4 ページ)
政府が「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案」を閣議決定。同法案では大量のパネルを廃棄する事業者に対し、リサイクルの実施に向けた取り組みを義務付けている。本稿では法案の具体的な内容や方針について解説する。
国内の太陽光発電(住宅/非住宅)の導入量は2025年3月末時点で7,680万kWに上る。使用済み太陽光パネル(太陽電池)は、現在も「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法)に基づき、住宅/非住宅のいずれも排出者(個人、太陽光発電事業者、解体事業者等)が適正に処理することが義務付けられている。
使用済み太陽光パネルの排出量は2040年代前半にピークを迎え、最大50万t/年に上ると推計されている。太陽光パネルの大量廃棄は最終処分場の残余容量を圧迫し、廃棄物処理全体に支障が生ずるおそれもある。
循環型社会の実現に向けては、適切なリサイクルを推進すべきであるが、現時点のリサイクル費用(解体撤去、収集運搬を除く)は8,000〜12,000円/kWであるのに対して、埋立処分費用は2,000〜4,000円/kW程度であるため、自然体ではリサイクルが選択されにくい状況にある。
このため環境省「太陽光発電設備リサイクル制度小委員会」と経済産業省「太陽光発電設備リサイクルワーキンググループ」の合同会議では、太陽光パネルのリサイクル義務化に向けた検討を行い、4月3日に「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案」が閣議決定された。
同法案は、多量の事業用太陽光パネルの廃棄をしようとする者(太陽光発電事業者等)に、主務大臣(環境大臣及び経済産業大臣)が定める判断基準に基づくリサイクルの実施に向けた取り組みを義務付けるものである。また、費用効率的なリサイクル事業の計画を主務大臣が認定する制度を創設し、都道府県ごとの廃棄物処理法の許可を不要とする等の特例措置が講じられる。
太陽光パネルリサイクル法の基本方針
太陽光パネルリサイクル法(現時点では法案。以下省略)において、主務大臣はまず、太陽光パネルの廃棄の抑制及びリサイクルの推進を総合的かつ計画的に図るため、目指すべき目標を定め、施策の方向性を提示する「基本方針」を定める。リサイクルの研究開発の推進や広報活動等は、国の責務とされている。
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