洋上風力の施工期間短縮へ 基地港湾の効率利用に向けた制度変更の見通し:洋上風力発電の導入促進に向けた港湾のあり方に関する検討会(令和8年度第1回)(1/4 ページ)
大型化が進む洋上風力発電事業の開発期間短縮に向けて、港湾利用に関する制度変更の検討が進んでいる。国土交通省の「洋上風力発電の導入促進に向けた港湾のあり方に関する検討会」で現在検討されている制度変更の概要をまとめた。
洋上風力発電は、第7次エネルギー基本計画において、2030年までに10GW、2040年までに30GW〜45GWの案件を形成することを目指しており、このうち浮体式については「洋上風力産業ビジョン(第2次)」において、2040年までに15GW以上の案件形成を目指すことが示された。
大型化が進む洋上風力発電事業の施工を円滑に進めるためには、適切な港湾の整備と安定的な利用の仕組みが必要となる。
このため港湾法の2019年改正により、国土交通大臣が、海洋再生可能エネルギー発電設備等取扱埠頭(洋上風力発電設備の設置及び維持管理に利用される埠頭)を有する港湾を「基地港湾」として指定し、発電事業者に当該港湾の同埠頭を長期間(最大30年間)貸し付ける制度が創設された。
これまでに、能代港、秋田港、鹿島港、北九州港、新潟港、青森港、酒田港の計7港が基地港湾に指定され、前者4港はすでに整備済みとなっている。
洋上風力発電事業の開発は巨額の初期投資が必要となるため、採算性確保のためには、計画どおりの施工期間の維持及び短縮が重要であり、複数の基地港湾を効率的に利用するなど、運用面での改善が求められる。
このため、国土交通省の「洋上風力発電の導入促進に向けた港湾のあり方に関する検討会」では、基地港湾の更なる効率的な利用に向けて、いくつかの制度見直しが行われた。
複数の基地港湾利用、第2港の契約期間・貸付料の見直し
洋上風力の施工の効率化及び施工期間短縮のためには、複数の基地港湾を利用することが有効であり、国内外での事例も増加しつつある。
洋上風力事業者が複数の基地港湾を利用する場合、複数の賃貸借契約を締結する必要があるが、従来の制度では図3のように、A港を促進区域と一体的に利用できる基地港湾として長期契約を締結し、加えてB港を活用する場合、B港の利用期間が短くとも、30年間の賃貸借契約を締結する必要があった。
これは事業者の負担が大きいため、今後はB港の利用期間に応じた賃貸借契約期間として、貸付料を徴収する制度へ見直し、複数港利用による施工効率化を促すこととした。
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