省エネ法ベンチマーク制度、電力供給業など複数業種の目標値を見直しへ:省エネルギー小委員会 工場等判断基準WG(令和8年度第1回)(1/4 ページ)
改正省エネ法において、一部業種に一定水準のエネルギー消費効率の改善を求める「ベンチマーク制度」。政府は足元の目標達成状況などを踏まえ、電力供給業など複数の業種について目標値を見直す方針だ。
省エネ・非化石転換法(改正省エネ法)では、年間1,500kL以上のエネルギーを使用する特定事業者に対し、5年間平均エネルギー消費原単位などの年1%以上の低減を求める「原単位目標」を定めている。また一部の業種に対しては、ベンチマークとなるエネルギー消費効率の指標及び中長期的に目指すべき水準を業種別に定めて達成を求める「ベンチマーク制度」を運用している。
現在、ベンチマーク制度の対象は産業部門7業種(12区分)、業務部門10業種(11区分)であり、目指すべき水準を達成した事業者は、省エネ優良事業者として社名の公表が行われるほか、インセンティブとして、再エネ賦課金の減免や省エネ補助金での優遇措置の対象とされている。
ベンチマーク指標及び水準は固定的なものではなく、業種ごとの達成率などに応じて、随時見直す(目標強化する)こととしており、省エネルギー小委員会 工場等判断基準WGでは、電力供給業等の4業種について、見直しの検討を開始した。
ベンチマーク制度に用いるエネルギーの定義と熱量換算係数の見直し
旧省エネ法において、合理化(省エネ)の対象とする「エネルギー」とは、「化石由来」の「燃料、熱、電気」といった一次・二次エネルギーであり、再エネや水素・アンモニアといった非化石エネルギーは法の対象外であった。
2022年の法改正により、法の目的に非化石エネルギーへの転換を加え「省エネ・非化石転換法」とされ、合理化の対象に非化石エネルギーも追加された。
省エネ法の定期報告では、エネルギーは全て原油換算して評価することとしているが、バイオマスやアンモニアは蒸発潜熱により、燃焼効率の低下(エネルギー投入量の増加)が不可避である。これが、非化石エネルギーへの転換の妨げとならないよう、定期報告制度では、非化石燃料の投入量に補正係数「0.8」を乗じることとした。
中長期的な目標達成を促すベンチマーク制度では、これまで経過措置として、旧法のエネルギー定義や熱量換算係数が適用されてきたが、今回これを見直し、2027年度実績の2028年度定期報告から、ベンチマーク制度においても改正法に対応させることとした。
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