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燃料流通が懸念される「ガソリンスタンド過疎地」 重点支援すべき「地域インフラSS」を選定「新たな地域燃料流通に関する研究会」中間とりまとめ(1/3 ページ)

地域のエネルギーインフラであるガソリンスタンド(サービスステーション:SS)の減少が続く中、「SS過疎地」とよばれるエリアが拡大している。「新たな地域燃料流通に関する研究会」は、こうした将来の燃料流通が懸念されるエリアに対する支援方針の中間とりまとめを公表した。

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 国内のガソリンスタンド(サービスステーション:SS)数は、ガソリン需要の減少や後継者難等により、1994年度ピーク時の約6万カ所から、2025年度は2.6万カ所へと減少が続き、いわゆる「SS過疎地」が拡大している。SSの中小企業比率は約97%であり、このうち1カ所のSSしか経営していない者(1オーナー1SS)は約7割である。


図1.SS数及び揮発油販売業者数の推移 出典:研究会中間とりまとめ

 地域からSSがなくなると、地域住民の自家用車だけなく、緊急車両(救急車、消防車等)への給油、移動手段を持たない高齢者等への灯油配送、農業機械や物流トラックなどの燃料供給に支障を来すなど、地域の生活基盤だけでなく、防災・災害対応上の観点からも問題が生じるため、全国的な課題となっている。

 こうした課題に対応するため、資源エネルギー庁は「新たな地域燃料流通に関する研究会」を2025年10月に立ち上げ、SSネットワーク維持のあり方について検討を行い、2026年8月に、その「中間とりまとめ」を公表した。

「SS過疎地」の現状と重点支援すべき「地域インフラSS」

 現在「SS過疎地」とは、

  1. SS数:市町村内のSS数が3以下
  2. 道路距離:最寄りSSまでの道路距離が15km以上離れている地域

のいずれかに該当するものと定義されており、2025年3月時点で615市町村がこれに該当すると報告されている。このうち57市町村が、SS数・道路距離の両方の基準に該当する。

 ただし、これは基準を機械的に当てはめた結果であるため、実際には近隣市町村のSSに容易にアクセスできる市町村など、SSの立地に深刻な問題のない市町村も含まれていることに留意が必要である。


表1.SS過疎市町村数(2025年3月) 出典:研究会中間とりまとめ

 アンケート調査によれば、SS過疎地自治体の6割が、地域の燃料供給体制の観点でSSネットワークの維持を問題として認識しているものの、実際に行政としての対策や施策を実施している自治体は1割に過ぎない。

 資源エネルギー庁ではこれまでも、SS過疎地の自治体による「地域燃料供給計画」の策定や、計画に基づくSSの設備更新・新設を支援してきたが、支援開始から10年で、計画策定はわずか13件、施設整備は2件に留まっている。

 このためエネ庁は、地域社会に不可欠なSSであり、特に重点的に支援すべきエリア・SSとして、新たに「地域インフラSS」を選定することとした。

 地域インフラSSを選定する外形的な基準としては、自治体にとっての「SS過疎の深刻度」及び「SSごとの不可欠度」の2つの軸を考慮し、「深刻度」については従来からの2つの基準を適用し、「不可欠度」は廃業による周辺に与える影響を考慮し「最寄りのSSとの距離(SS間距離):概ね15km程度以上」を基準とする。


図2.「地域インフラSS」を選定する外形的な基準 出典:研究会中間とりまとめ

 国が示した地域インフラSSの候補(50SS程度)のほか、自治体がSS過疎地の実情を踏まえて必要と判断するSSについても、検討対象に追加可能としている。

 SSとSS過疎地の自治体(市町村または都道府県)は、地域における燃料需要や供給懸念等を共有し、運営維持の必要性を確認し、自治体やSS・元売などは、需要喚起策や維持に向けた運営方針を含む「地域の燃料供給に関する計画」を策定することが期待される。

 国は、各地域の経済産業局や今後設置する過疎相談窓口などを通じて、地域ぐるみの合意形成や計画策定の支援を行うほか、SSによる設備投資、資格取得、法定検査などへの追加的な支援について検討する。


図3.地域インフラSSに対する支援スキームのイメージ 出典:研究会中間とりまとめ

 資源エネルギー庁ではこれまでも、SS過疎地において地域が一体となって課題解決に取り組む一助となるよう「SS過疎地対策ハンドブック」を作成・公開してきたが、今年度の研究会の検討に基づき、SS過疎地市町村がSS過疎地対策に取り組むにあたっての指針として、国・市町村の役割、対策検討の手順などを整理した「自治体向け過疎地におけるガソリンスタンドの維持に関するガイドライン(SS過疎地ガイドライン)」を策定した。

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