工場立地法を見直しへ ペロブスカイト太陽電池の壁面設置は鉛直投影面積で算定:第39回「工場立地法検討小委員会」(1/5 ページ)
工場やデータセンター向けての産業用地の安定確保に向けた規制緩和の一環として、経済産業省の「工場立地法検討小委員会」では緑地規制などの見直しを開始した。また、壁面に設置するペロブスカイト太陽電池などの環境施設の面積算定方法についても見直す方針だ。
産業用地は、データセンターや半導体工場の新設、製造業などの脱炭素化投資に向けて重要なインフラである。しかしながら、都道府県・政令市の約8割が5年以内に産業団地の枯渇が見込まれると回答しており、これらの自治体で分譲可能な産業用地面積はこの10年で半減するなど、減少傾向にある。
「経済財政運営と改革の基本方針 2025」では、官民一体で国内投資を2030年度に135兆円、2040年度に200兆円という目標を掲げており、この実現に向けて必要となる産業用地の確保のため、国はあらゆる手段を検討することとしている。
現在、既存工場の拡張や増設に当たり、緑地面積率規制が障壁となるケースがあることや、工場遊休地の活用などにおいて課題があることが指摘されている。
このため、経済産業省の「工場立地法検討小委員会」では、地域未来投資促進法の活用による緑地規制の見直しを行うとともに、壁面に設置するペロブスカイト太陽電池などの環境施設の面積の算定方法についても、見直しが行われた。
工場立地法における緑地規制の運用状況
工場立地法の目的は、環境の保全を図りつつ工場立地が適正に行われることであり、製造業や電気供給業などのうち、敷地面積9,000m2以上又は建築面積3,000m2以上の工場は、生産施設面積や緑地の整備状況について、工場が立地する市区町村に対して届出することが義務付けられている。
全国一律の基準として定める国の準則は、「緑地」面積は20%以上、「環境施設」面積は25%以上である。環境施設とは、噴水や池などの修景施設、屋外運動場、広場、教養文化施設、太陽光発電施設などが該当する。
また市区町村は、国の準則に代えて適用する準則を条例で制定可能であるほか、工場立地法の特例措置として、地域未来投資促進法や総合特別区域法、東日本大震災復興特別区域法、国家戦略特別区域法による基準の緩和が行われている。
2025年4月時点で、独自の緑地面積率を設定している市町村は753市町村(全体の43%)であり、このうち工場立地法に基づく地域準則条例において、緑地面積率を最大限引下げ可能な5%まで緩和する区域を設定した市町村は430市町村(全体の76%)に上る。
近年は、1工場当たりの緑地面積率は平均18〜20%台、環境施設面積率は平均22〜23%台で推移している。
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