セキュリティ分野に「ゼロデイ脆弱性」と「ゼロデイエクスプロイト」という2つの専門用語がある。一見すると同じような単語だが、両者の違いは何か。
よく似た2つのセキュリティ用語「ゼロデイ脆弱性」と「ゼロデイエクスプロイト」の違いは何か、これらへの対策が、なぜ優先すべきセキュリティ課題なのかを見ていこう。
「ゼロデイ」とは、脆弱(ぜいじゃく)性が見つかってから修正パッチが提供されるまでの期間を指す。
企業のIT環境に潜む脆弱性を攻撃者が悪用すると、深刻な事態になりかねない。ファームウェア、ハードウェア、OS、ソフトウェアに問題が見つかったら、ベンダーはパッチを公開する必要がある。ユーザー企業がパッチを適用すれば、問題は解消され、脅威とはならない。
ベンダーが脆弱性を発見しなかったらどうなるのか。あるいは脆弱性を発見しても、きちんとタイムリーに修正しなかったら、どうなるのか。この場合、ゼロデイを招く恐れがある。パッチが提供されていない脆弱性が存在し、その存在を攻撃者が知っている状況だ。このことからパッチの開発と公開においては、スピードが極めて重要になる。
この状況に関連する2つの用語が、ゼロデイ脆弱性とゼロデイエクスプロイトだ。いずれも「ゼロデイ」で始まるが、意味は全く違う。
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