今さら聞けない! 3分で分かる「7つの習慣」まとめ(2/2 ページ)
スティーブン・コヴィー氏の世界的なベストセラーで、ビジネスパーソンのバイブルともいえる「7つの習慣」。どんな内容なのか興味があるという人に、3分で解説します。
第三の習慣:重要事項を優先する
どうありたいかが決まれば、次はそれをどのように実現するかが大切になってきます。それが第三の習慣「重要事項を優先する」です。
ミッションステートメントに照らし合わせて「重要なこと」を優先する時間管理が求められるのです。
電話や会議や接待などの単に「緊急なこと」に振り回されることなく、また、遊びやテレビや待ち時間などの「重要でないこと」に流されることなく、「重要なこと」を優先するのです。
II.公的成功
第四の習慣〜第六の習慣は、”公的成功”を達成するものに位置付けられています。これは信頼を元手に人と協力体制を築き、より大きな成果の達成を目指すことです。
これらは全て私的成功を土台としてのみ、成し得るものとなります。
第四の習慣:Win-Winを考える
Win-Winとは「自分も勝ち、相手も勝つ」という考え方です。当事者全員が望ましい結果を得て、満足できる状態を目指すことです。
「最後に笑うのは誰かな?」というWin-Loseの考え方や、「ご主人様の仰せのままに」というLose-Winの考え方を超克した先に存在するものです。
そしてもし万が一、双方のWin-Winを実現できないときには、勇気を持ってNo Deal(取引しない)を選択すべきなのです。
第五の習慣:理解してから理解される
高度な信頼関係を築き、Win-Winの扉を開くには、お互いを理解しあう必要があります。
そして本当の意味で理解しあうために必要な習慣は、自分のことを理解してもらう前に、相手のことを理解しようとする習慣です。
相手を評価したり、探ったり、助言しようとしたり、解釈しようとしたりしようとせず、相手に感情移入し、相手の目を通して人生を見つめるのです。
そのために最も効果的な方法は、相手以上に相手の立場をうまく説明することです。
第六の習慣:相乗効果を発揮する
公的成功の最後は相乗効果についてです。相乗効果を本書では「全体の合計が各部分の和よりも大きくなること」としています。
1+1を2よりも大きくする創造的な協力体制を目指すのです。相乗効果的な人間関係を目指そうとしても、通常は防衛的な本能が働き、相乗効果を発揮できるのは稀です。
全ての当事者が“私的成功”を備え、勇敢にも第四〜第五の習慣を実践し、不愉快さや不安に打ち勝って相手との相違点を尊ぶことができたとき、初めて発揮できる能力だからです。
III.再新再生
第七の習慣:刃を砥ぐ
最後は他の全ての習慣を支える、人生の基本的な4つの側面の維持について説かれます。”刃を砥ぐ”のです。
以下4つの側面についてバランス良く取り組むことで、“自分自身”という最も大切な資源を維持するのです。
- 肉体
- 精神
- 知性
- 社会・情緒
肉体とは、食事と休養と運動に取り組み、主体性を発揮できる高いエネルギーを手に入れることです。精神とは、揺るぎのない穏やかで明朗な心を持つ事です。
知性とは、読書をはじめとして先人たちの知恵や知識や思考法を学び、適切なアウトプットによって知的側面の刃を砥ぐことです。
そして社会・情緒とは、社会における良好な人間を築くことで、情緒的な安定を得ることです。対外的な安定は情緒的な安定と深く結びついているのです。
さぁ、きっとあなたも7つの習慣に興味が湧いてきたことでしょう。
バイブルだとか、教科書だとか言われると、中々手に取るのが億劫に思えるかもしれませんが、この機会に手にとってみてはいかがでしょうか?
著者プロフィール:松崎純一
システムエンジニアとして6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を軸に各種メディアで執筆活動をするとともに、セミナーの講師も行っている。文体と講演スタイルは独特で、それが好評を博している。
小学生の頃からの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスをブログを通じて公開することで、仕事と遊びを一致させるための知識と技を伝えている。
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