電子書籍を買おうとする際に、最初にユーザーを悩ませるのがストア選びだ。ここではここ数カ月の間に新たにオープンした主な電子書籍ストアについて、デバイスの対応状況を紹介する。
ちょうど1年前、iPadの登場で再燃した国内の電子書籍市場は、iPad向けに単体の電子書籍アプリが数多く登場していた。ソニーの電子書籍リーダー端末「Reader」の最新モデルが米国で発表されたのもほぼこの時期である。
それから1年、電子書籍市場は緩やかだと言われながらも、着実に前進してきた。シャープのGALAPAGOS、ソニーのReaderが国内で発売された2010年12月以降はちょっとした電子書籍ブームとなり、現在に至るまで幾つもの電子書籍ストアが誕生した。
出版市場全体からすれば、電子書籍市場はまだ小さな規模でしかないが、ほとんどの調査会社がこの市場についてはポジティブな予測を立てている。しかし、長期的にはともかく、足元を見てみると、こうした市場予測の数字が示すほど、エンドユーザーはまだ電子書籍をアクティブに利用しているとはいえない状況にある。
だが、市場を見渡すと、電子書籍を販売する「電子書籍ストア」は数を増やしつつある。複数の出版社のコンテンツを扱う総合系の電子書籍ストアもあれば、出版社が独自に立ち上げたもの、同人誌の電子書籍ストアなど、さまざまだ。eBook USERでニュースとして記事化されたものを最近のものからさかのぼっても、ここ3カ月で以下のようなストアがオープンしている。
技術評論社、電子書籍販売サイト「Gihyo Digital Publishing」を開設
絵師の心をつかめるか――デジタル同人誌サービス「freenote」
メディアファクトリー、新書専門の電子書籍ストアアプリをリリース
ローソン、電子書籍ストアサービス「エルパカブックス」をスタート
楽天の電子書籍ストアは「Raboo」、パナソニックの端末は3万4800円
医療従事者向け電子書籍ストア「eBookStore」オープン
数が増えるのはよいことだが、一方で、ストアごとに対応デバイスや決済方法などに差があり、分かりにくくなっている側面もある。そこでここでは、上述した新規ストアのうち、主要なものについてデバイスと決済方法を表にまとめた。これ以外の主要な電子書籍ストアについては、こちらの記事にまとめてあるので、そちらも参照しながら、自分に合った電子書籍ストアを見つけてほしい。
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