CAJ,企業ポータルソリューションを実現する新製品「CleverPath Portal」を発表

【国内記事】2002.3.19

 コンピュータ・アソシエイツ(CAJ)は3月19日,企業情報ポータル(EIP)ソリューションの新製品「CleverPath Portal 3.51日本語版」(クレバーパス・ポータル)の販売を開始したことを発表した。出荷の開始は2002年4月1日を予定している。

 CleverPath Portalは,以前は「Jasmine ii Portal」と呼ばれていた製品の最新バージョン。米CAが2001年11月に発表した新しいブランド戦略に基づき製品名が変更されたものだ。CAでは,1800に及ぶ同社の製品群を7つのブランドに一新し,その中のポータルとビジネス・インテリジェンス,予測分析,ビジュアライゼーションのソリューション製品群として「CleverPathブランド」を展開している。

 CleverPath Portal 3.51日本語版は,直感的に利用できるユーザーインタフェースと容易で迅速な導入が可能な特徴を持つEIPソリューション。ダイナミックで柔軟なコンテンツの統合やデフォルトワークプレイスによる容易な知識共有,標準技術の採用による高い拡張性を提供する。同製品を利用することで,ナレッジベースによるビジネスプロセスの品質向上と,円滑で効率的な情報資産の活用により,ビジネスの生産性を最大限に向上することができるという。

 新製品では,複数検索エンジンのサポートやWindows NT/2000ドメイン認証との統合,デフォルトワークプレイスの強化,WAPサポートなど,さまざまな新機能を搭載。また,パフォーマンスや使い勝手も向上されている。

 複数エンジンのサポートでは,標準搭載される「Autonomy」のほか,「Verity」「Convera」をサポート。そのほかの検索エンジンについても順次サポートしていく計画という。また,Windows NT/2000ドメイン認証との統合により,Windows NT/2000ドメインにログインするだけで,CleverPath Portalにシームレスにアクセスすることが可能になる。より強力なセキュリティ機能が必要な顧客には,CAJのセキュリティ製品ブランドである「eTrust」製品群と組み合わせることで対応していく計画という。

 デフォルトワークプレイスの強化では,全社/部門/チームなどでそれぞれに必要な基本情報を,あらかじめ情報セットとして登録しておき,利用者ごとに共有することで知識資産のより有効で効率的な活用を支援する。デフォルトワークプレイスは,利用者ごとに必要な機能の追加など,自由に更新できるので,利用者の生産性を向上することが可能という。

 そのほか,WAPをサポートしたことで,WAP対応の携帯電話やPDAなどからCleverPath Portalのデータに直接アクセスすることが可能になる。WAP対応では,各デバイス向けのサンプルテンプレートやサードパーティ製品との連携のためのサンプルコードの提供など,ワイヤレス環境の実現のためのベストプラクティスを提供していくという。

 プラットフォームは,Windows NT/2000およびSolaris,データベースはOracle8iおよびMicrosoft SQL Serverをサポートする。価格は,最小構成価格が112万5000円より。なお,4月1日の出荷にあわせ,システム規模ごとのライセンスやeTrustブランド製品とのパッケージ製品,他社製品からの乗り換えキャンペーンの実施なども発表される予定という。

 CleverPath Portalの日本国内での販売は,パートナーであるNTTデータおよびヴァイタル・インフォメーションを経由して行われる。CAJは直販を行わず,販売パートナーに対する情報提供や技術支援などを展開していくという。

 CAJのパートナー事業部長,藤岡健氏は,「ソリューションパートナーやシステムインテグレータとの連携を強化し,顧客に最適なEIPソリューションを提供できる仕組みを実現する。CAJとしては,セキュリティブランドのeTrustや統合ソリューションブランドのAdvantageなどとのパッケージソリューションや機能強化,迅速な製品化によりパートナーを支援していきたい」と言う。

 また,販売パートナーの1社であるNTTデータのビジネス企画開発本部・企業ポータルプロジェクトリーダー,齋藤洋氏は,「EIPソリューションは,今後の企業戦略において重要なソリューションと位置付けている。CAJのソリューションは,ポータルだけに止まらず,セキュリティやレガシー統合など,総合的なソリューションとして提供できることが最大の強みだ。CleverPath Portalを利用したソリューション開発で,今後3年間で30億円の売り上げを見込んでいる」と話している。

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[山下竜大 ,ITmedia]