エンタープライズ:ニュース 2002/09/26 21:03:00 更新


CAJ、「EIPの要件はほぼ満たした」というCleverPath Portal新バージョンを発表

コンピュータ・アソシエイツ(CAJ)は9月26日、パフォーマンスの向上やWebサービス対応といった機能強化を図った企業情報ポータル(EIP)ソリューション、「CleverPath Portal 4.01日本語版」を発表した。

 コンピュータ・アソシエイツ(CAJ)は9月26日、企業情報ポータル(EIP)ソリューションの新バージョン、「CleverPath Portal 4.01日本語版」を発表した。価格は112万5000円からで、10月1日より出荷が開始される予定だ。

 CleverPath Portalは、ビジネス遂行に必要なデータや情報、ナレッジ、アプリケーションなどに、Webブラウザから一元的にアクセスできる環境を、ユーザーごとにパーソナライズした形で提供するEIP製品。複雑で、しかも刻々と変化するビジネスにおいて、必要な情報を迅速に収集し、効率的に業務を遂行するためのワークプレースを実現する。

 この市場も激戦区であり、日本BEAシステムズや日本IBM、日本オラクルといった大手アプリケーションベンダーも、同様にEIP製品を市場に投入している。その中でCleverPath Portalは、ワールドワイドで1000社、日本でも40社ほどの顧客を獲得してきた。この中には、6万ユーザークラスのポータルを運用する地方自治体も含まれているという。

 今年3月に発表された旧バージョン、3.51に比べると、4.01ではパフォーマンスが大きく向上。さらに、Webサービスへの対応やモーバイル端末サポートの拡大といった新機能が加わった。

 特にWebサービス対応については、XMLのほかSOAPやUDDI(Universal Description, Discovery and Integration)、WSDL(Web Services Description Language)といったWebサービスの標準技術をサポート。この結果、.NETやJ2EEの枠組みに沿って作られたWebサービスコンポーネントを容易にポータル内に取り込み、エンドユーザーに提供することが可能になった。

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UDDIやWDSLで指定するだけで、Webサービスを取り込むことができる

 また、索引付けを実現するユニークな技術、「スパイダリング」も、より実用的になった。標準でスパイダリング・エンジンが搭載されるほか、検索範囲・階層の指定や実行間隔などをきめ細かく設定できるようになっている。

 さらに、既存のアプリケーションやシステムを統合するためのテンプレートである「ポートレット」も充実が図られた。英語版では既に400近くのポートレットが公開済みだが、このバージョンより日本語版のポートレット・ライブラリが提供される。この中には、同社パートナーが独自に開発したポートレットも含まれ、コンテンツの人気ランキングを集計したり、ホスト端末のエミュレーションを実現したりといった、かゆいところに手の届く機能を実現する。

 この結果、「EIPに求められる要件はほぼ満たした」(同社プロダクトマーケティング ビジネスマネジャーの末吉聡子氏)という。強いて難点を挙げるとすれば、ログインの際の認証およびシングルサインオンの部分だが、「この部分はeTrustソリューションと組み合わせれば実現できる。また、既に顧客が何らかのセキュリティシステムを構築している場合は、それと連携することも可能だ」(同氏)。

 同社では、大企業の部門単位での導入を中心に、ASPサービスを提供する事業者などにもCleverPath Portalを展開していく計画だ。「日本ではようやく今、ポータルが浸透しだした段階。この次の2四半期くらいで(EIPの導入は)増加していくと見ている」と、同社テクノロジー・ディビジョンのITコンサルタント、小坂嘉誉氏は語っている。

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[高橋睦美,ITmedia]