| エンタープライズ：ニュース | 2002/10/07 19:46:00 更新 |
Notes/Domino 6、3年半ぶりのメジャーバージョンアップ
日本IBMは10月7日、「Lotus Notes/Domino 6」とリアルタイムコラボレーションのための「Lotus Sametime 3」を発表した。IBMが抱える大規模ユーザーの声にこたえ、サーバ管理機能やスケーラビリティの強化を図っている。また、同社が掲げるオートノミックコンピューティング機能も組み込まれ、不良タスクを自動的に再立ち上げするなど、システムダウンを未然に防ぐことができる。
日本アイ・ビー・エムは10月7日、「Lotus Notes/Domino 6」とリアルタイムコラボレーションのための「Lotus Sametime 3」を発表した。Notes/Dominoのメジャーバージョンアップは3年半ぶり。使い勝手の着実な改善のほか、IBMが抱える大規模ユーザーの声にこたえ、サーバ管理機能やスケーラビリティの強化を図っている。
都内で行われた記者発表会でソフトウェア事業部長を務める堀田一芙常務は、「今後、IBMの4つのミドルウェアブランドすべてにオートノミック・コンピューティングの機能を組み込んでいくが、新しいDominoサーバには自己監視および自己修復の機能を導入している」と話した。
Domino 6では、不良タスクを自動的に再立ち上げすることでシステムダウンを未然に防ぐといった自己修復機能が盛り込まれている。
また堀田氏は、セキュアなNotes/Dominoが中央省庁や地方自治体といった、いわゆる「e-ガバメント」市場で導入実績があることも明かした。中央省庁で71.4％、都道府県庁で66.7％、都道府県警では77.3％と圧倒的な強みを見せている。
「マイクロソフトの使いやすさよりもセキュリティ」と堀田氏はアピールする。
セキュアなSametime
セキュアというアピールポイントはリアルタイムコラボレーションの「Sametime」も同じだ。セキュリティを何よりも重視するグローバルフォーチュン100の企業では、50社が導入している。これはロータスが昨年夏に調べたものだが、今年オスターマンリサーチが行った調査でもSametimeのユーザーはワールドワイドで700万人、大企業での導入率は83％に達している。
新しいSametime 3では、Notes/Dominoのスケジューリング機能を利用し、オンラインミーティングへの参加を呼びかけることができるなど、連携の強化も図られている。
10月16日には、三重県四日市市で行われる「IBM環境シンポジウム 2002」をSametimeでリアルタイム配信する予定だ。1000〜2000人規模の視聴に耐え得ることを実証し、自社のセミナーやプロモーション活動に生かしていくという。
Notes/Domino 6の出荷は10月31日から始まる。既に9月から発売記念キャンペーンが展開されており、「最大の狙いは、1997年9月に国内リリースされたNotes/Domino 4.6ユーザーのアップグレードにある」とロータス事業推進担当部長を務める神戸利文氏は話す。ビジネスパートナーらと共同で移行支援サービスを提供していくほか、移行をスムーズに進めるチェックツールも用意する。
Notes/Domino 4.6ユーザーを標的にしたマイクロソフトの乗り換えキャンペーンが実施されているが、日本IBMも「Winback作戦」と銘打ったトレードアップ価格を用意して迎え撃つ。神戸氏によれば、電子メールや共有フォルダといった基本的な使い方であれば、何ら問題なく移行でき、既に中堅企業を中心に10社程度「ウインバック」に成功しているという。
堀田氏は、マイクロソフトのキャンペーンについて、危機感はあるとしながらも、「大きな企業となれば、1万人のユーザーがいて、ユーザーインタフェースに慣れていたり、ビジネスプロセスの中に組み込まれていたりする。移行はあまりリアルな話ではなく、むしろ既存のシステムを柔軟にビジネスに生かしていく必要性の方が高い」と話す。
Notes/Domino 6の発売記念キャンペーンでは、同時にSametimeを割引販売するほか、Sametimeの動作確認までをサポートする「クイックスタートサービス」も特別価格が設定される。また、詳細は近く発表されるが、パイロット導入や小規模ユーザーを対象にした「Sametimeスターターキット」も用意するという。
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IBM Louts[浅井英二，ITmedia]
