エンタープライズ:ニュース | 2002/11/13 12:02:00 更新 |
デルCEO、Oracle9i RACとPowerEdge、Linuxによる低コストシステムをアピール
OracleWorld 2002 San Franciscoの2日目、スポンサーキーノートに、デルコンピュータのマイケル・デルCEOが登場した。自社サーバ製品を、オラクルのクラスタリング製品であるOracle9i RACを使って大量に導入するのが、両社が緊密に協力し合う理由と言える。
OracleWorld 2002 San Franciscoの2日目、スポンサーキーノートにデルコンピュータのマイケル・デルCEOが登場した。自ら「デルはハイボリュームサーバの第一の供給者」とするデル氏は、ソフトウェアライセンスが低コストで済むLinuxをベースに、Oracle9i製品を自社のPowerEdgeシリーズなどのサーバ製品に搭載することに力を入れていくことを表明した。
両社の緊密な協力関係としては、デルはクラスタリング環境向けに、数で勝負する自社サーバ製品を提供し、オラクルはOracle9i Real Application Clusters(RAC)によるクラスタリング環境をデルのユーザーにアピールする形になる。
「モジュラー製品を利用することでコストが下がる」と話すデル氏
この日は、24プロセッサのUNIXサーバと、4プロセッサのDell PowerEdge 6650を6ノードクラスタリングさせた環境についての比較が紹介された。
どちらも、パフォーマンスの基準となるユーザー数は約2500と同じだが、コストはUNIXサーバの方が119万8595ドルに対して、デルのシステムは24万480ドル。デルのコストパフォーマンスの高さをアピールするものとなった。
さらに、デベロッパーにとってLinuxとUNIXは似ていると話すデル氏は「Linuxは“新しいUNIX”。Oracle9iとLinuxの組み合わせでUNIXの時代は終わる」と言い切った。また、Linuxを利用するもう1つのメリットは、ライセンスコストが低いことだ。
OSのライセンスは多くの場合、1CPU当たりで計算されるため、例えば、Windowsで大規模なクラスタリング環境を構築した場合は、OSにかかるコストが大きくなるが、Linuxならば比較的低く抑えられるわけだ。
一方、オラクルとの関係として、デルは自社のシステムに、Oracleを2万2000ライセンス導入していることも明らかにしている。さらに、ハイパフォーマンスコンピューティングの分野で、ニューヨーク州立大学バッファロー校が、2000台のPowerEdgeサーバとRed Hat Linuxでクラスタシステムを構築したことについても触れられた。このような、大学に導入されていたシステムは現在、商用化に向けての動きが活発になりつつあるという。
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[怒賀新也,ITmedia]