エンタープライズ:ニュース 2003/01/30 04:38:00 更新


2003年は「不正侵入防御に挑戦」と日本ネットワークアソシエイツの加藤社長

ウイルス対策の「McAfee」とネットワーク管理の「Sniffer」に注力する日本ネットワークアソシエイツ。2003年は、両製品の連携をいっそう強化するとともに、不正侵入防御に挑戦していくという。

「中期的な目標として、日本のウイルス対策市場でナンバーワンの地位を目指していきたい」(日本ネットワークアソシエイツ代表取締役社長の加藤孝博氏)。これを達成するため、2003年の同社は、「マネージ(管理)」などを軸にした展開を図っていくという。

 加藤氏によると、2002年の日本ネットワークアソシエイツの成長を支えてきたのは、主に3つの製品だ。1つは、ASP形式のウイルス対策サービスである「VirusScan ASaP」。2つ目は、ウイルス対策やコンテンツフィルタリングの機能を登載した企業向けアプライアンスの「McAfee e500 Appliance」で、国内では500台以上の出荷があったという。そして最後は、「Sniffer Distributed」だ。この結果、同社の売上高は対前年比で25%の増加を見せた。

 同社は、一時期の、買収を通じた製品ポートフォリオ拡大路線から一転、ウイルス対策製品の「McAfee」とネットワーク管理の「Sniffer」の2つに注力する姿勢を見せている。しかし、個々の製品の認知度に比して、日本ネットワークアソシエイツのブランドであることが浸透しているとは言いがたい。そこで、「ネットワークアソシエイツといえば“McAfee”“Sniffer”といわれるようにしたい」(加藤氏)という。

 2003年は合わせて、SnifferとMcAfeeの連携・統合をいっそう強化していく。これには、同社とインターネット セキュリティ システムズとの提携も大きな役割を果たすことになる。

「従来のようにただ不正侵入を検知するだけで終わるのではなく、入ってくる前に対策していく“不正侵入防御”に挑戦していく」(加藤氏)。これまでも提供してきたウイルス対策やコンテンツフィルタリング、不正侵入検知や分析に加え、侵入の証跡を検証・解析し、証拠として役立てていくフォレンジック(Forensic)も手がけていく。

 なお、先週末よりインターネットに大きな影響を与えた「SQL/Slammer」だが、メモリ上で動作するワームだったこともあり、同社はDATファイル(ウイルス定義ファイル)の更新ではなく、Snifferフィルタ(キャプチャ定義ファイル)の配布によって対応できたという。「サポートデスクやWebセミナーといったフォロー体制も含めたこのような形で包括的なソリューションを提供できるのはわれわれだけだ」(加藤氏)。

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[高橋睦美,ITmedia]