エンタープライズ:ニュース | 2003/06/10 11:15:00 更新 |
Oracleの介入は「独禁法違反」とJ.D. Edwards CEO
J.D. Edwardsのボブ・デュカウスキーCEOは6月9日、Oracleが発表したPeopleSoftへの敵対的買収提案は米国および欧州の独禁法に抵触する可能性があるとの見方を発表した。
J.D. Edwardsのボブ・デュカウスキーCEOは6月9日、Oracleが発表したPeopleSoftへの敵対的買収提案は、企業顧客が得られるビジネスソフトウェア製品の選択の幅を大幅に狭めるものであり、米国および欧州の独禁法に抵触する可能性があるとの見方を発表した。
J.D. EdwardsはPeopleSoftとの合併を計画しており、今回のOracleの買収提案は、この合併計画が引き金になったと見られている。
デュカウスキー氏はデンバーで開催の同社年次顧客イベントで、記者団を前に次のように述べた。
「OracleによるPeopleSoftへの敵対的買収提案は、いくつかの市場でOracleの主要なライバルとなっている企業の最低1社を抹消しようとするもので、顧客がその犠牲となるのは明らかだ。Oracleがライバルとその製品、および現在進められている開発作業を抹消することで、顧客に提供される製品選択の幅とサポートが狭まり、多くの顧客にとって選択肢が大幅に減るだろう。独禁法はまさに、こうした損害から顧客を守るためにある」(デュカウスキー氏)。
同氏は、Oracleの介入でPeopleSoftとJ.D. Edwardsの合併計画が揺らぐことはないとしている。「PeopleSoftとの合併を前に進め、世界第2位のエンタープライズアプリケーションソフトウェア企業を築くというわれわれの決断に、Oracleの試みが影響を及ぼすことはない」と同氏。
同氏はPeopleSoftとJ.D. Edwardsの合併計画は「より多くの選択肢と展望を顧客にもたらすもの」だとし、Oracleの意図はこの合併を「妨害し、ソフトウェア業界に統合を強いることにあるようだ。もしそうなれば選択肢が狭まり、顧客のビジネスに打撃を与え、最終的には株主にも打撃が及ぶ」と断じている。
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J.D. Edwardsのプレスリリース
[ITmedia]