オープンソースで作る Java+DB

特集 オープンソースで作るJava+DB
第2回 コードから学ぶJSPのデータベースアクセスの基礎 (2/8)

Webアプリケーションの準備

 それでは、JDBCを使ってデータベースにアクセスするWebアプリケーションを作っていこう。ここでは、前回作成したsampledbデータベースのKeijiテーブルを用いた掲示板を作成することにする(表1)。

表1 Keijiテーブル

列名 NULL値の許容 内容
id INTEGER 不可 レコードを区別するために利用する連番。主キーとして用いる

 まずは、Webアプリケーションを構成するディレクトリを用意しよう。どのディレクトリでも構わないが、ここでは、/home/dbsampleディレクトリに置くことにする。次のように操作していこう。

# mkdir /home/dbsample

 さらにこのディレクトリの所有権をtomcat4ユーザー/グループに変更する。

# chown tomcat4.tomcat4 /home/dbsample

 次に、/etc/tomcat4ディレクトリ下に含まれる「server.xml」ファイルを書き換え、ここで作成した/home/dbsampleディレクトリの内容をTomcat4から参照できるようにする。そのためには、server.xmlファイルのとで囲まれている部分に、次のContextエレメントを追記すればよい。

<Host …>

…中略…

<Context path="/dbsample" docBase="/home/dbsample" debug="0" reloadable="true"/>
</Host>

 この設定によって/home/dbsampleディレクトリ下に置いたWebアプリケーションは、「http://サーバー名:8080/dbsample/」というURLで参照可能になる。以下、/home/dbsampleディレクトリ内に、必要なプログラムを作っていこう。

データベースに書き込む

 次に、掲示板に投稿するためのJSPページから作成していこう。掲示板に投稿するJSPページでは、入力フォームに入力された投稿データを、データベースにレコードとして追加するという処理を行えばよい。

投稿用の入力フォーム

 掲示板に投稿するためには、ユーザーが投稿データを入力するための入力フォームとなるHTMLファイルが必要だ。そこで、リスト1に示す「keijiwrite.html」ファイル(ページ)を用意する。リスト1のkeijiwrite.htmlファイルは、Fig.2に示すように、「名前」「メールアドレス」「タイトル」「本文」の入力欄がある入力フォームだ。

One Point:

今回作成するHTMLファイル、JSPファイルの文字コードは、すべてEUCで作成するものとする。

リスト1 keijiwrite.html

1: <HTML>
2: <BODY>
3: <DIV align="CENTER">
4: <H1>掲示板投稿</H1>
5: <FORM method="POST" action="keijiwrite.jsp">
6: <TABLE border="1">
7: <TR>
8: <TH>お名前</TH>
9: <TD><INPUT type="TEXT" name="username" size="40"></TD>
10: </TR>
11: <TR>
12: <TH>メールアドレス</TH>
13: <TD><INPUT type="TEXT" name="email" size="40"></TD>
14: </TR>
15: <TR>
16: <TH>タイトル</TH>
17: <TD><INPUT type="TEXT" name="title" size="40"></TD>
18: </TR>
19: <TR>
20: <TH>本文</TH>
21: <TD><TEXTAREA name="msg" rows="10" cols="40"></TEXTAREA></TD>
22: </TR>
23: </TABLE>
24: <INPUT type="SUBMIT" value="投稿">
25: <INPUT type="RESET" value="元に戻す">
26: </FORM>
27: </DIV>
28: </BODY>
29: </HTML>

Fig.2 リスト1の入力フォーム

fig02.gif

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[大澤文孝,ITmedia]