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2004/02/18 18:17:00 更新


JTC 2004、路線バスにも採用されるJava、長期間の互換性確保がキーとなった

生活の場に浸透するJava。生活インフラの1つ路線バスにもシステム採用された。サービスの拡充へも結びつく導入事例について、JTC 2004基調講演でクラリオンの須貝氏が披露した。

 Sun 3daysの2日目になる18日、東京・ホテルニューオータニでサン・マイクロシステムズ主催のカンファレンス「Java Technology Conference 2004」の基調講演では、国内でJavaを基幹システムとして取り入れるベンダー代表者が多数登壇した。

 クラリオンからは、路線バスに導入するシステム事例が紹介された。登壇したクラリオン、技術本部の須貝和義氏は「最初は、Javaの導入を社内で反対された。しかしディシジョンの明確化で達成できた」と語る。

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クラリオン、技術本部の須貝和義氏が路線バスへの導入事例を紹介する


 「オートガイドシステム」と呼ぶこのシステムでは、車載される機器との通信により、乗降客情報、渋滞情報などがバスの中で把握できるようになる。サービス向上に一躍買うことはもちろん、乗客情報がリアルタイムにサーバへ集約できるなど、新たなサービス展開が期待できるという。

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車載するシステム例


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付加サービスとしてバスの運行状況の把握が可能になる


 なぜJavaを採用したかの理由について須貝氏は、路線バスのようなシステムでは、「長期間変更されることのないシステム。そのためアプリ互換が保証されることを重要視しなければならない」と語った。この要件こそが満たされなければ、導入などあり得ないという。

 さらに、近未来は決済が関わってくるなど、パイが大きいことも重要視していることや、セキュリティについても同様に気づかったとコメントする。導入までの経緯について須貝氏からは、「まず筆頭に挙げるのはディシジョンが重要だった点」と言い、路線バスという比較的明確な目的提示が可能だったことも理由の1つだったという。

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[木田佳克,ITmedia]

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