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2004/03/16 14:18 更新


Turbolinuxのブランドは継続へ、ライブドアの説明会にて

本日行われたライブドアの説明会では、Turbolinuxのブランドは継続することと、今後のアジア展開の見通しなどが語られた。Lindows日本語版、Turbolinuxとも次期バージョンは意欲的なものになりそうだ。

 ライブドアは3月16日、東京・六本木の同社にて、昨日発表したターボリナックスを完全子会社した件についての説明会を行った。

 挨拶に立ったライブドアの代表取締役社長兼CEOの堀江貴文氏は「今回の発表は、寡占状態のOS市場に切り込むための第一歩になる」と話している。

堀江氏

「寡占状態のOS市場に切り込むための第一歩」と話す堀江氏

 また、ターボリナックスの代表取締役社長兼COOの矢野広一氏は、「今回の発表の前にぜひ伝えておきたいことは、これからも安心して使用してもらいたいということ。サポート期間が延びることはあっても、短くなったり、突然打ち切るといったことはない」と話し、突然の話に動揺しないよう求めた。

今回の経緯

 今回の話は、2003年の年末ごろに持ち上がったもので、ライブドア側から提案を行ったという。当時、ライブドアとターボリナックスは同じビルに社を構えていたこともあり、話はトントン拍子に進み、最終的に決まったのが半月ほど前になる。

 なお、Lindows.comにも今回の話は当然伝えているが、同社からの返事は、基本的にウェルカムなものであったという。

「そもそも、デスクトップLinuxの市場を広げたいという思いは同じだったので、この提案も歓迎された。むしろどんどんやってほしいといわれた」(堀江氏)

今後の展開

 ライブドアが挙げた今後の展開は次のようなものだ。

 まず、当面は、LindowsおよびTurbolinuxのダブルブランドで販売を展開していく。価格の改定などは当面行われない。また、今後、2製品を統合化する予定もないという。その理由として「現在、秋葉原などにいくと、LinuxディストリビューションというとLindowsとTurbolinuxがズラリと並んでいるような状況にある。これを1つの製品にしてもあまり意味はないと考えている」(ライブドアのLindowsプロダクトマネージャー、板井清司氏)

 なお、Lindows、Turbolinuxとも年内にマイナーまたはメジャーなバージョンアップを予定している。「現在、ターボリナックスでは、Turbolinuxのアドオン製品を開発している。これは製品化されれば世界初の試みになるだろう。ぜひ期待してほしい」と矢野氏が話せば、堀江氏も、「これまで、ターボリナックスも面白いアイディアは持ってても、リソースの問題から、それがなかなか具現化できなかった。すでに両社のスタッフで会議を行っているが、非常に楽しく、使いやすくなるようなアイディアが出てきている」と話し、次のバージョンがかなり意欲的な製品になることを示唆している。

 今後は、ターボリナックスが持つ技術力を得て、2バイト環境に対する研究開発を進めるとともに、対応ハードなどを増やしていくことを当面の目標とするほか、両社の技術とアイディアを結集し、Lindows、Turbolinuxに続く第3の新製品やサービスを投入する予定。

 現時点で発表されているものとしては、LindowsCDとターボリナックスが提供している「Turbolinux Appliance Server 1.0」の組み合わせで、SBC型SOHOシステムの製品化を近日中に発表予定のほか、4月上旬(9日を予定)に、コードネーム「CDSE」として開発が進められていた「LindowsCD Smile」(仮称)をリリース予定。同製品は、LindowsCDから無駄な機能を削ぎ落とし、Webブラウジングなどいくつかの機能に限定したもの。「コンセプトは携帯電話のシンプルさ」(板井氏)

 また、自社のシステムなどにもTurbolinuxを採用する動きもあるという。

 なお、ターボリナックスの海外展開に関しては、次のように説明している。

  • 中国拠点は製品戦略の共有と開発の分業
  • Intel、IBM、HPなどの主要グローバル契約は全て継続
  • US市場はパートナー企業との連携

 そのほか、ターボリナックスがSRAから迎えている役員については、手続きが終了し次第その任を解かれ、代わりにライブドアからの役員を迎え入れる意向。

狙うシェアは30%

 板井氏は、BCNが行った国内LinuxOS市場におけるシェア(出荷本数ベース)の調査結果などを引用し、今後の展開を話している。BCNの調査によると、国内LinuxOS市場における現在のLindowsおよびTurbolinuxのシェアは実に75.8%で、2位のRed Hat(17.2%)を大きく引き離した格好となっている。

 しかし、グローバルで見たクライアントOSのシェアはWindowsの93.8%に対し、Linuxは2.8%に過ぎないとし、2.8%の枠の中でちまちまとやるのではなく、Microsoftが寡占状態にある市場に打って出たいという。同様のアピールはLindowsを国内販売し始めた時にも語っていたが、より鮮明になった格好だ。

「Microsoftの寡占状態にあるとはいえ、彼らが弱い部分も存在する。特に、自作やショップブランドのPCにおけるOSということであれば、活路も見出せると考えている」(板井氏)

 目標としては、サーバ・クライアントOSのシェアで30%(クライアント20%、サーバ10%)を2006年末までに狙いたいとしている。

 特に、サーバOS市場では、中国をはじめとするアジア各国でのビジネスを加速したい考えだ。IDC Chinaが2003年に行った調査では、中国Linuxサーバ市場シェアにおいて、ターボリナックスは65%のシェアとなっている。このシェアをライブドアとともに維持・拡大していくことを狙うほか、ターボリナックスが持つ2バイト環境に対するノウハウを活用することで、Lindowsのブラッシュアップを図り、アジア圏でLindowsを展開する道も模索しているという。

「正直、Lindows.comもグローバルな展開を仕掛けるほど潤沢な人員を抱えているわけではない。その部分をライブドアがするといえば、ライブドアがアジア圏における1次ディストリビューターとして活動する可能性も出てくる。ライブドアはM&Aを多く行っているが、今回の話は、非常に前向きなM&Aであると考えてほしい」(堀江氏)

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固い握手を交わす堀江氏と矢野氏

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[西尾泰三,ITmedia]

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