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2004/04/08 08:35 更新


Red Hat対SCOの訴訟が「保留」に

米Red HatがSCO Groupを相手取って起こした訴訟で米連邦地裁は4月6日、審理を保留とする決定を下した。しかし同時に、SCOから出されていた訴訟却下の申し立ても退けた。

 米Red HatがSCO Groupを相手取って起こした訴訟で米連邦地裁は4月6日、審理を保留とする決定を下した。この訴訟の争点は、SCOがIBMを相手取った訴訟で既に審理中であることを理由としている。

 デラウェア連邦地裁のスー・ロビンソン判事は同日付の決定で「中核的な問題として、LinuxがUNIXのソースコードを流用しているかどうかについて判断を下さなければならない。2つの地方裁判所が同じ問題を扱うのは司法資源の浪費である」と指摘。しかし同時に、SCOから出されていた訴訟却下の申し立ても退けた。

 Red Hatは昨年8月にSCOを提訴(8月5日の記事参照)。SCOはその5カ月前に、IBMに対して損害賠償を求める訴訟を起こしている。SCOは、IBMによるLinuxへの貢献はSCOの知的財産権侵害に当たるとして損害賠償を請求。一方Red Hat側は一貫して、SCOの主張は真実ではなく、SCOが「不公正かつ詐欺的な行為」を行ったと主張してきた。

 SCOは同日、今回の決定によって「対IBM訴訟に法的リソースを集中できる」とする談話を発表した。

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