IDG インタビュー
2004/05/18 14:34 更新

Interview:
MSサーバ幹部、Linuxとの競争と64ビットを語る (1/2)

「Linuxそのものは競争相手と思っていない」「いずれすべてが64ビットに移行する」――Windows Server部門上級副社長、ボブ・マグリア氏はこう語っている。(IDG)

 MicrosoftのWindows Server部門上級副社長ボブ・マグリア氏は先週、取材に応えて今後のOSリリースのロードマップ、Linuxによる競争上の脅威、64ビットコンピューティングの展望について語った。インタビューの前半をお届けする。

――MicrosoftはLinuxとの競争において、どのような差別化を行っているのですか?

マグリア氏 実際のところ、Linuxそのものがわれわれの競争相手だとは思っていません。Linuxは技術の集合であり、オープンソース技術全般は、Red HatやNovell、IBMなどの競争相手が顧客に代替ソリューションを提供するために集めている技術の集合だと考えています。Linuxは商用製品に進化しました。私が売り込みをかけている顧客は皆、Red HatやNovellなどのLinux製品を購入しています。競合各社はLinux製品を集め、それにほかのソフト(通常はWebSphereのような商用ソフト)を重ねています。この分野のソリューション、例えばIBMのソリューションに目を向けると、無料でないことは確かです。それを入手するためのコストは、実際にはMicrosoftのソリューションを入手するコストと同程度です。

 ここで当社のアドバンテージは、自社のサーバやサーバシステムで利用されているワークロードの1つ1つを理解しており、焦点を絞ってそれぞれのワークロードを最適化し、最善の組み合わせを作り出せる点にあると思います。さらに複数のワークロードにわたって処理を行ったり、競合他社よりも顧客に統合された体験をうまく提供することもできます。

――ERP(エンタープライズリソースプランニング)アプリケーションをWindowsとLinuxで走らせるときの違いは?

マグリア氏 この質問は結局、ERPシステムを顧客の環境にどう統合するかということに関わってきます。Microsoftソリューションの場合、SQL Serverなどの製品に含まれるソフトや、エンタープライズ顧客がERPアプリケーションを環境に導入、統合できるようにするソリューションセットの一部に、一揃いのツールと機能が備わっています。こうしたものは通常はLinuxでは入手できませんから、コンサルティングサービスを利用して、これらの要素を統合することになるでしょう。当社のライバルの一部、特にIBMは、主にコンサルティング会社です。彼らにとって複雑さは恩恵となります。コンサルティングサービスを販売できるからです。

――LinuxではなくWindows上でMicrosoft以外のアプリケーションを走らせることで、ユーザーはどのように優位性を得られるのですか?

マグリア氏 第一に、当社はソフト企業であり、単刀直入に言えば、その目標はソフトを利用してIT組織のためにコストを削減し、革新を促進することにあります。当社の目標は、大手企業のIT部門の目標と大いに調和するものだと思います。そのことと、複雑さが奨励され、複雑さの上にサービスが加えられる環境との間には大きな違いがあります。Linuxと関連製品、それらを推進する企業を見ると、彼らはコンサルティングサービスを販売することに多大な関心を持っています。当社はそうではありません。ただそれだけのことです。当社の関心は、自社のソリューション全体をパートナーのソリューションと統合し、顧客によりコスト効率の高い解を提供することにあります。

 第二に、この分野はかねてから幅が広く、それに伴う複雑さもありました。Microsoftは電子メールなどの定義済みのソリューションをいくつか提供する一方で、顧客が自身の環境の中で処理しなくてはならないワークロードに関して、実際に必要なソフトウェアのごく一部を提供しています。このためわれわれは、パートナーのエコシステム(生態系)を構築しなければなりませんし、そうせざるを得ないのです。

――コンサルティングサービスに依存せずにLinuxを走らせているユーザーもいますが。

マグリア氏 DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、DNSサーバなど、独力で導入できるシンプルなワークロードもあります。これらは比較的独立しています。当社としては、これらをコモディティ・ワークロードと考えることもあります。もう一度言いますが、当社の目的は、この分野で最高の組み合わせを作り出すことにより、差別化を図ることです。当社は単独(の製品)でも非常に競争力がありますが、統合に関してもほかより優れています。例えば、当社はDNSサーバをActive Directoryと統合しています。

――Linuxとの競争が最も激しいのは、どのようなサーバワークロードでしょうか?

マグリア氏 UNIXからのアプリケーション移行の分野で、Linuxは確かにある程度の勢力を得ています。たいていの場合、顧客はプロプライエタリなUNIXシステムで動くカスタムビジネスアプリケーションを持っており、これをx86ハードに移行したいと考えています。顧客はそのワークロードを移行するのにかかるコストを分析します。現在当社は「Services for Unix」を提供しており、これはWindowsへのアプリケーション移行支援において非常に優れた効果を上げています。顧客はこれを使うと、アプリケーションをWin32環境向けに書き換えなくても、Windowsに移行できるのです。ですが、人々が代替選択肢として目を向けているのがLinuxであることは明らかです。

 もう1つの分野としては、顧客のニーズが極めて単純化する傾向があるネットワーキング環境が挙げられます。

――「Windows Server 2003 for 64-bit Extended Systems」はどのくらいで定着すると思いますか?

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