Windows 8に搭載の「IE 10」、閲覧行動の追跡拒否「Do Not Track」をデフォルトで有効に
「あまりに多くのユーザー情報がオンラインで収集される時代にあって、Windowsユーザーのプライバシーがデフォルトで守られるようにする」とMicrosoft。
米Microsoftは、次期OS「Windows 8」に搭載されるInternet Explorer(IE)10で、Webサイトによる行動追跡拒否の意思を示す「Do Not Track」(DNT)機能をデフォルトで有効にすると発表した。
DNTは、ユーザーがWebサイトに対して自分のネット閲覧行動が追跡されることを望まないと通知する機能。2011年2月からIE 9のオプションとして提供されているほか、Mozilla Firefoxなどの主要Webブラウザもサポートしている。しかしMicrosoftによれば、デフォルトで有効にするWebブラウザはIE 10が初めてになるという。
Microsoftはこの背景について、「ユーザーのことを第一に考えてこの決定を下した」と強調。「あまりに多くのユーザー情報がオンラインで収集される時代にあって、Windowsユーザーのプライバシーがデフォルトで守られるようにする」と説明している。一方で、例えばパーソナライズされた広告を希望するユーザーなどが自分でこの設定を変更することも可能。
ただしDNTを通知されたWebサイト側がそれを尊重するかどうかは業界の間でまだ対応が定まっていない。IE 10では企業がDNTを尊重しない場合でも、プライバシー管理ツールの「Tracking Protection List」(TPL)などを引き続き提供し、ユーザーが自分のプライバシーを管理できるようにする方針だとしている。
DNTをデフォルトとすることについては広告業界などから反発も予想されるが、Microsoftは「これは前進だと考えている。消費者は自分たちについての情報を集めることを主眼とする製品よりも、自分たちのプライバシーに配慮して設計された製品の方を支持してくれるだろう」との見方を示した。
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