Nestの室温調節器、バグで凍えるユーザー続出(ほぼ解決済み)
Google傘下のNestが提供する室温調節器「Nest」の複数のユーザーが、バッテリーが急に切れて暖房が停止し、凍えて目が覚めたとコミュニティーに報告した。Nestは手動でリセットする解決策を提示し、ほとんどの顧客は問題を解消したとしている。
「寒さで目が覚めた。Nestのバッテリーが切れて暖房も切れていた。」──。米Google傘下のNestのコミュニティーサイトに1月6日(現地時間)から、このような苦情が多数寄せられている。Nestは1月13日、「一部のお客様がNestのバッテリーが切れそうになる問題があることは認識しており、現在調査中です」と解決策へのリンクを添えて投稿した。
この問題は、Nestのバッテリーが知らぬ間に切れてしまい、接続している空調も同時にオフになるというもの。マニュアルで充電してもすぐに消耗してしまう。ユーザーの1人は、昨年末のAndroidアプリのアップデートの後この問題が発生したのでこのアップデートのバグではないかと推測している。
米New York Timesの人気コラムニスト、ニック・ビルトン氏も被害者の1人。この体験を14日、New York Timesに掲載した。
Nestはビルトン氏に対し、問題は発生した顧客の99.5%に関しては既に解決済みと語った。ビルトン氏は、Nestのサポートの努力を評価しつつも、同社が示した解決策は9ステップもあり、煩雑だと指摘する。
ビルトン氏は、ささやかなバグが大きな問題につながった今回の件は、今後IoT(モノのインターネット)を使うスマートホームサービスが普及する中で、より危険な問題発生の可能性を示唆するものだと語った。
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