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人工知能研究の大家、マービン・ミンスキー氏が死去
24歳で世界初のニューラルネットワークラーニングマシンを開発し、MIT人工知能研究所を立ち上げたマービン・ミンスキー教授が88歳で亡くなった。
AI(人工知能)研究のパイオニアとして知られるコンピュータ科学者のマービン・ミンスキー氏が1月24日(現地時間)に亡くなった。88歳だった。死因は脳溢血。
同氏が1951年に立ち上げたマサチューセッツ工科大学(MIT)人工知能研究所(CSAIL)が25日に発表した。ミンスキー氏は1985年のMITメディアラボの立ち上げメンバーでもある。
CSAILおよびMITメディアラボの電子工学およびコンピュータ科学の教授だった同氏は、人工知能理論の専門家で、「The Society of Mind(邦題:心の社会)」をはじめとする多数の著書がある。
1951年には24歳で世界初のニューラルネットワークラーニングマシンを開発し、ロボット研究の先駆者でもあった。その研究で、ACMチューリング賞(1969)や日本国際賞(1990年)などの多数の賞を受けた。
ミンスキー教授の最後のツイートは、MITメディアラボのアカウントがツイートした昨年10月のメディアラボ30周年イベントに登壇した際の画像のリツイートだった。
同氏のRT以外の最後のツイートは2009年12月の「われわれは脳と体のすべてのパーツを置き換える方法を見つけるだろう──そうすれば、人生をこんなにも短くしているすべての不具合を修正できる」というものだった。
MITメディアラボは年内にミンスキーの記念式典を開催する計画。
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