Google、コンテンツを隠すポップアップを表示するWebサイトの検索ランクを下げると発表
「モバイルフレンドリー」なWebサイトの普及に取り組むGoogleが、ユーザーのモバイルでのWeb体験を損なう「インタースティシャル」なコンテンツをモバイルで表示するWebサイトの検索ランクを下げると発表した。2017年1月10日から実施する。
米Googleは8月23日(現地時間)、モバイルでの検索結果の表示ランクアルゴリズムの変更を発表した。ユーザーのモバイルWeb体験を損なうWebサイトのランクを下げ、「モバイルフレンドリー」なWebサイトを優遇する取り組みの一環だ。
今回の変更では、ユーザーが検索結果をタップした先で、目的のコンテンツを覆い隠すように表示されるポップアップ、目的のコンテンツを表示する前に挟まれる単体のページ、目的のコンテンツの上半分を隠す単体ページなどの、いわゆる「インタースティシャル」なコンテンツ(主に広告)を表示するWebサイトのランクを下げるようにする。
この変更は2017年1月10日から実施される。
インタースティシャルなコンテンツでも、以下のようなものはランクダウンのシグナルにはならない。
- クッキー使用や、年齢制限の告知など、法的に必要な情報を表示するもの
- ログイン画面(メールアドレスなど個人情報を入力するログイン画面はインデックスの対象外)
- コンテンツのじゃまにならず、簡単に非表示にできる小さなバナー(アプリインストール広告など)
同社はまた、2014年から実施してきた、検索結果でモバイルフレンドリーなWebサイトに「Mobile Friendly」(日本では「スマホ対応」)と表示するラベルを終了することも発表した。既にモバイル検索結果に表示されるWebサイトの85%がGoogleが定義するモバイルフレンドリーの基準を満たすようになったためとしている。
ラベルは表示しないが、今後もよりモバイルフレンドリーなWebサイトが優遇されることには変わりない。GoogleはWebパブリッシャーに対し、モバイルフレンドリーテストで確認するよう勧めている。
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