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Ford、Google出身者のAI企業に10億ドル投資、4年で完全自動運転実現へ
2021年までの完全自動運転車量産開始を掲げる米Ford Motorが、自動運転向け人工知能(AI)開発の新興企業Argo AIに10億ドル投資する。Argo AIはGoogleとUberの自動運転プロジェクトの幹部2人が創業した。
米Ford Motorは2月10日(現地時間)、人工知能(AI)を手掛ける米新興企業Argo AIに向う5年間で10億ドル投資し、完全自動運転技術を共同開発していくと発表した。Fordは2021年までに、米運輸当局のNHTSAが「レベル4」と定める完全自動運転が可能な自動車を量産する計画。
Argo AIは、米Googleの自動運転事業(現在はAlphabet傘下のWaymo)でハードウェア開発ディレクターを務めたブライアン・セルスキー氏と、米Uberのエンジニアリングのトップだったピート・ランダー氏が2017年に共同創業したAI企業。2人は自動運転の研究で知られる米カーネギーメロン大学(CMU)のNational Robotics Engineering Center出身だ。セルスキー氏がCEOを、ランダー氏はCOO(最高執行責任者)を務める。
FordはArgo AIの主要株主になり、Argo AIはFordの自動運転車の開発と生産を支援するが、Argo AIは将来的には自社技術をFord以外にもライセンス提供していくとしている。
Fordは2012年には自動運転の取り組みの青写真を発表しており、その段階では2025年以降に完全自動運転車を発売するとしていた。
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