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COLUMN:MurasakiのRPMパッケージがインストールできない

 Linuxの環境によっては,MurasakiのRPMパッケージをインストールできないことがある。具体的には次のようなエラーが発生する場合だ。

メジャー番号 <=3 のパッケージのみこのバージョンの RPM はサポートされています

 これは,MurasakiがRPM 3.0以降を必要としているためだ。そのためこのようなエラーが出る場合には
(1)RPM使用を諦めてtar.gz形式でインストールする
(2)RPM自体をアップグレードする
のいずれかの手段を選ばなければならない。

 近年では,Murasaki以外にもRPM3.0以降を必要とするRPMパッケージが増えているため,これを機会にRPMをアップグレードしておくのもよいだろう。Red Hat Linuxの場合,RPMの最新バージョンはftp.updates.redhat.comにて入手できる。ftp.updates.redhat.comには,バージョンごとのディレクトリ階層があり,その下階層にあるen/os/i386ディレクトリの下にRPMをアップデートするためのRPMパッケージがある(インテルCPUの場合)。

 RedHat Linux 6.2の場合,原稿執筆時点において最新のものは,/6.2/en/os/i386ディレクトリにあるrpm-4.0.2-6x.i386.rpmだ。

 このRPMパッケージは最新のRPM 4.0だ。RPM 4.0を使う場合には,db3パッケージに含まれるlibdb-3.1.soというライブラリが必要なので,これも合わせてダウンロードする。該当するファイルは,db3-3.1.17-4.6x.i386.rpmである。

 RPMをアップデートするには,まず最初にdb3-3.1.17-4.6x.i386.rpmを次のようにインストールする。

# rpm -i db3-3.1.17-4.6x.i386.rpm

 次に,rpm-4.0.2-6x.i386.rpmをアップデートインストールすればよい。この順番でなければ依存エラーで実行できない。

# rpm -U rpm-4.0.2-6x.i386.rpm

 その後,RPMのデータベースを更新するため次のコマンドを実行すれば完了だ。

# rpm --rebuilddb

 以上の手順によってRPMがアップデートされ,RPM 3.0や4.0以降にしか対応しないRPMパッケージもインストールすることが可能となる。


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