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Chapter 6:ビジネスロジックの設計
6.5.5 経理処理
最後に,経理処理をするメソッドを実装する。
伝票を経理処理にするということは,SENDFLAGフィールドの値をFalseにし,ACCOUNTINGFLAGフィールドの値をTrueにするという処理をするだけである。実際にこのプログラムをBusiness.SlipコンポーネントにAccountingSlipという名前のメソッドとして実装すると,List 6-167のようになる。ACCOUNTINGFLAGフィールドの値がTrueになった伝票は請求書作成の対象とされ,次節で説明する請求書作成処理によって請求書が作られることになる。
経理処理状態になっている伝票を経理処理まえ(つまり,発送ずみ)の状態に戻すには,SENDFLAGフィールドの値をTrueにし,ACCOUNTINGFLAGフィールドの値をFalseにすればよい。Business.SlipコンポーネントにCancelAccountingSlipという名前のメソッドとして実装したものがList 6-168である。
●次回予告以上で,本サンプルで最も多くのテーブルが絡む処理である伝票の処理の実装が終わった。今回は,ビジネスロジックの構築というよりも,アルゴリズム的な話が多かったため,少々わかりづらかったかも知れない。しかし,指定した日付までに在庫が揃うかどうかの処理などは,比較的さまざまなデータベース処理で必要とされるので,これらの考え方を理解いただければ幸いである。 次回は,請求書の処理について説明する。
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