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  COLUMN   トランザクションログの取得方式

 トランザクションログファイルには,循環方式と非循環方式という2つの方式がある。デフォルトで採用されているのは,非循環方式である。

 循環方式とは,トランザクションログが一定の容量に達すると,過去のトランザクションログを破棄して新しいトランザクションログで上書きしてゆく方式を指す。筆者が検証したところでは,トランザクションログファイルであるEdb.logファイルのほかに,以前のトランザクションログを格納しているEdbxxxxx.logというファイルが2つ生成され,合計3つのファイルで循環していた。なお、これらのログファイルは,1つあたりが10Mバイトである。

 これに対して非循環方式では,トランザクションログが一定の容量(10Mバイト)に達するたびに,新たなトランザクションログファイルを生成する。つまり,非循環方式では,過去のログが上書きされることはないが,その分だけディスク容量を消費するおそれがある。

 循環方式と非循環方式のいずれを採用した場合も,いったんディレクトリファイルに書き込んだトランザクションのログは必要なくなるので,不要になったログを削除するために,Windows 2000のドメインコントローラ上では「ガベージコレクション」という処理が自動的に実行される(デフォルトでは12時間ごと)。詳しくは順次説明してゆくが,ガベージコレクションはトランザクションログの削除のほかにも,削除標識のオブジェクトを削除したり,オンライン最適化を実行したりする。いわば,「Active Directoryにおけるゴミの清掃係」である。

 なお,循環方式と非循環方式を切り替えるには,Windows 2000 Serverのレジストリを変更する。次の値が1のとき循環方式,0のとき非循環方式となる。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
     Services\NTDS\Parameters\CircularLogging
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