Mobile:NEWS 2003年11月4日 01:57 PM 更新

「INFOBAR」を使いこなす

“デザイン携帯”ことINFOBARが発売された。外見ばかりが強調されるが、中身の使い勝手も悪くない。

 薄い板のような携帯電話、auの「INFOBAR」が発売された。デザインにこだわった端末としてだけでなく、久しぶりのストレート型端末としても注目が集まる。


INFOBARのNISHIKIGOIとICHIMATSU。編集部は異様にINFOBARユーザーが増えた


右側面には角形イヤホンマイクとストラップホール。左側面には上部にキーロックスイッチ、ページ送りキーを兼ねたメールボタンとメモボタン、そしてEZwebボタンが並ぶ

液晶バックライトは細かく設定可能〜その1

 INFOBARの液晶ディスプレイは132×176ピクセルの半透過型6万5536色TFT液晶。細かな気遣いが感じられるのは、バックライトの点灯時間を2段階に設定できることだ。

 バックライトを、最大輝度で何秒点灯するか、その後微灯で何分光らせるかがそれぞれ設定できる。メールを作成しているときに、ちょっと考え込むとバックライトが消えて真っ暗……。INFOBARではそんなことはない。


バックライトは最初全開。続いて微灯表示。完全消灯しても、半透過型液晶のため日付/時刻が表示されるのが、わずかに分かる。といってもぱっと見は表示が消えているようだ

決定ボタンの長押しで、ライト点灯〜その2

 携帯電話の裏技といえば、まずは長押しである。ボタンを長押しして何が起こるか。決定ボタンを2秒間長押しすると、背面のカメラ用ライトが点灯する。

 これは最近のライトの中でも最高クラスの明るさで、いったん点灯させたら決定ボタンから手を離しても30秒間光り続ける。ライトは、高輝度白色LEDのほかに7色カラーLEDの2灯を装備。ちょっと豪華な仕様である。


ライトは白色+カラーの2灯構成。決定ボタンの長押しで、ハンディライト代わりに使える(2月19日の記事参照)。相当明るい

数字キー長押しでアドレス帳アクセス〜その3

 今度は待ち受け画面から数字キーを長押ししてみる。すると、[2/か]なら「か行」のアドレス帳が表示される。続いて、[2/か」を押すと「く行」「け行」「こ行」とそれぞれのアドレスの先頭に移動する。

 つまり「工藤さん」を表示させたければ、待ち受け画面から[2/か]を長押しして、同じボタンを2回押せばいい。


あかさたな順のほか、グループ一覧、メモリNo一覧表示も可能。もちろん名前での検索もできる

Undo可能な文字入力〜その4

 文字入力機能は最先端とは言えないが、このところ必須となった予測変換機能をしっかりと備えている。[*」が「大文字/小文字」変換ボタン、[#]が「逆トグル」ボタンに割り当てられ、文字未入力時は[*]を押すと絵文字が一覧表示される。

 ATOK for au V2を使った予測変換は、1文字入力すると推測される候補が画面下部に三つ現れるタイプ。文字未入力時の予測候補は表示されない。ひらがなやカタカナ、英字は、わざわざ変換しなくても予測候補として学習される仕組みだ。面白いのは、予測候補一覧から「削除」が可能なこと。変な単語を覚えられてしまっても、簡単にその単語だけ消去できる。

 Undo機能を備えているのも特徴的だ。漢字変換や推測変換などで誤って確定したときに、元に戻すことができる。操作は[左ソフトキー]ー[左]ー[決定]と少々面倒だが慣れると便利だ。


「カナ英数変換」を備えていなかったり、文節予測を行えなかったりと、最新の文字入力機能に比べると見劣りする部分もあるが、レスポンスも悪くなく、入力はしやすい

新着メール、不在着信を定期的にランプで〜その5

 INFOBARには側面の充電ランプのほかに、上部に着信ランプを備える。この着信ランプ、着信時に光るだけでなく、その後も設定した秒数ごとに点滅して、新着メールや不在着信を知らせてくれる(2月19日の記事参照)。

 例えばシャツの胸ポケットに入れておいても、上から光っているのが分かる。着信時に見逃してしまっても、すぐに気づくわけだ。

 メールや着信があった場合、待ち受け画面にオーバーラップしてウィンドウが現れる。例えば新着メールならば、決定ボタンを押していくだけで(自動振り分け設定をしていても)最新のメールにたどり着く。


メールの自動振り分けは、送信元メールアドレスのみ。タイトルによる振り分けができないが、必要最低限の機能は備える。メールフォルダは数字キーによるショートカットも可能。新規メール作成時には送信履歴も利用できる。A5500シリーズなどが備えている「フォトメール便」向けのアドレス変換機能がないのだけは残念

バックグラウンドで地図表示 BREW〜その6

 INFOBARがただの薄型端末でないことを実感するのが、BREWアプリケーション対応な点。GPS機能を使って現在位置を表示する「EZ@NAVI」と、グループコミュニケーションツール「Team Factory」がプリインストールされている。

 EZ@NAVIは、EZナビウォークのアプリと同じ、ナビタイムジャパン製。ベクタフォーマットを用いた高速な地図描画で現在位置を表示する(6月4日の記事参照)。

 便利なのは、[off]ボタンを押してもアプリを終了せず、“中断”させることができる点だ。中断させれば携帯の待ち受け画面に戻り、裏で地図アプリが動いているのを気にせずに操作できる。そして、[アプリ]ボタンを押すと、瞬間的にアプリに戻って再び地図が見られる。

 これはゲームでも同じだから、電車の中でゲームをしていて目的地に着いても“中断”させておけば、いつでも再開できる。現在、auはBREWの30円アプリキャンペーンをやっており、ゲームも安価にダウンロード可能だ。


BREWアプリと携帯ネイティブアプリの疑似マルチタスクが可能になっている

時間にこだわる タイマーやアラーム〜その7

 auの通信方式CDMA 1xは、電波で時刻を補正する“狂わない時計”という特徴も持っている。INFOBARにはサブディスプレイはないが、メインディスプレイ上に常に時刻が表示され(カメラ起動時でも)、現在時間を知ることができる。

 ちょっと珍しい機能が「クッキングタイマー」だ。要するに、時間を計って設定時間が経過するとアラームで教えてくれる。1分から99分まで1分単位で設定できる。残り時間は秒単位で待ち受け画面に表示されているので、実は「30秒を計りたい」といった用途にも利用できる(5月13日の記事参照)。機能を呼び出すには「M74」。普通にたどると階層が深いので「マイメニュー」に登録しておくといい。

 もう一つ、「からくり時計」も応用が利きそうだ。これは、毎時ごと(7時、8時、9時……)に、好きなメロディやムービーを鳴らして知らせてくれる機能。ヒトの活動は毎時で区切られることが多いだけに、携帯がそのタイミングで鳴り出せばいいきっかけになりそう。もちろん、寝ている間に鳴らないよう、鳴る時間を設定できる。


アラームは5パターン設定可能。曜日ごとの設定、スヌーズ設定、独立音量調整など、必要な機能はすべて備える。音だけでなくライトが光る「めざましフラッシュ」も魅力的。時計……ではないが、カレンダーを待ち受け画面に設定すると、上下キーで月を切り替えられる。カレンダー関連の難点は、(待ち受け画面に設定しておかないと)アクセスが面倒な点。「マイメニュー」にも設定できず、「ツール」メニューの中からたどらなくてはならない。ショートカット設定できる選択肢がほしかった


やっぱりデザインはカラーに合わせたい。左上の黒ベースはICHIMATSU用、白ベースはBUILDING用か。下のメール受信用アニメと着信用アニメも白ベースと黒ベースが選べる。NISHIKIGOIには白を使うと合いそうだ



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[斎藤健二, ITmedia]

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