レビュー

なぜ「Xperia XZ2」より「XZ1」が売れているのか? 比較して分かったこと (1/2)

3キャリアから販売中の「Xperia XZ2」。販売ランキングでは、前モデルの「Xperia XZ1」の方が上位にランクインしている。なぜXZ1の方が売れているのか? 2機種を使い比べてみた。

 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3キャリアから、2018年夏モデルとして「Xperia XZ2」が販売されている。Xperiaといえば、最新モデルは販売ランキング上位の常連だが、GfKのランキングでは、XZ2は発売直後に総合ランキングトップ10に登場したものの、翌週から早々に姿を消してしまい、代わって2017年11月発売の前モデル「Xperia XZ1」が総合トップ10のランクインを継続している。


左が「Xperia XZ2」、右が「Xperia XZ1」(以下、製品写真は2機種ともドコモ版)

 GfKランキングは、家電量販店の販売データを集計したもので、キャリアショップの販売データが含まれないことは留意する必要があるが、少なくとも家電量販店ではXperia XZ1の方が売れている。ドコモは6月11日から7月22日までの6週にわたり、auは6月4日から7月22日までの8週にわたり、Xperia XZ1がXZ2よりも上位につけている。auはXZ2が発売してから、一度もXZ1の順位を超えられていない。なお、ソフトバンクはXperia XZ2の方がXZ1より売れている週が多い。

価格の違い

 ドコモとauに限られるが、なぜXperia XZ1の方がXZ2より売れているのか。まず考えられるのが「価格」の違いだ。現在のXperia XZ1は、発売当初よりも価格が安くなっているか、端末購入補助が手厚くなっている。

 ドコモの場合、新規と機種変更だと月々サポートが増しており、実質価格はXperia XZ2より2万7000円ほど安い。MNPだと、端末購入サポートとして7万632円もの割引を受けられる。auは一括価格が安くなり、XZ2より2万5000円ほど安い。

 ソフトバンクは月月割が増え、実質価格は1万円台にまで下がる。XZ2もMNPだと実質価格はXZ1と同じ1万6320円と安いが、新規と機種変更だとXZ1の方が4万3000円ほど安い。ソフトバンクのXZ2が売れているのは、MNPで契約する人が多いのかもしれない。


一括価格

端末購入補助。ソフトバンクは24回払いを前提としている。auで「ピタットプラン」と「フラットプラン」を選ぶと毎月割が付かないが、「アップグレードプログラムEX」に加入して25カ月目に機種変更すると、実質価格は毎月割を引いたものと同じになる

実質価格

 3キャリアとも、ほとんどのケースでXperia XZ1の方が安いので、それが購入の動機になっているといえる。ただ、Xperia XZ2にXZ1の安さを超える魅力があれば売れるはずだ。XZ1が売れている要因は「安さ」だけなのか。実際にXZ1とXZ2を使いつつ、レビューしていきたい。実機やスペックはドコモ版を参考にする。

デザインや持ちやすさの違い

 まず、パッと見で大きく違うのがデザインだ。Xperia XZ1は一枚板のようなフラットなデザインが特徴で、背面から側面にかけて継ぎ目のない金属素材を採用している。一方、Xperia XZ2は背面にカーブのかかったガラス素材を採用しており、ボディーは全体的に丸みを帯びている。厚さはXZ1の約7.4mmに対してXZ2は約11.1mm、重量はXZ1の約156gに対してXZ2は198gだ。


同じXperiaとは思えないほど、大きくデザインが異なる2機種。XZ2は曲面ガラス、XZ1は金属を背面に使っている

XZ2は丸みを帯びており、厚さも増している

 XZ2はXZ1よりも分厚く、重くなっており、2機種を手にしたときの印象はだいぶ違う。XZ1は薄くて軽くて持ちやすいが、角がとがっているため手のひらに当たって違和感がある。XZ2はずっしりとした重さがあるが、コーナーも丸いので持ち心地はXZ1よりも良い。XZ1のとがり具合は慣れれば問題ないレベルともいえるので、普段持ち歩くなら、XZ1の方がいいと感じる人は多いかもしれない。

XZ1は、角が手に当たるのが気になる(写真=左)。ラウンドフォルムのXZ2は、重量感はあるが手に優しい(写真=右)

使い勝手の違い

 もう1つ大きな違いは「指紋センサー」の場所だ。Xperia XZ1は右側面、Xperia XZ2は背面の電源キーに指紋センサーを搭載している。指紋センサーは背面かホームボタンに搭載することが多く、XZ1の側面に搭載するケースは珍しいが、個人的に側面はアリだと思っている。筆者は左手でスマホを握るが、ちょうど中指が指紋センサーに触れるので、そのまま電源キーを押し込めばロックが解除される。

 Xperia XZ2の背面に搭載した指紋センサーも、握ったときに人さし指を自然と置ける位置ならよかったが、背面の中央付近にあるため、指をやや下にずらさないと触れない。多くの人が感じているところだと思うが、意識しないと誤ってカメラレンズに触れてしまう。指紋センサーは明確にXZ1の方が使いやすいと感じる。速度や精度に大きな違いはなく、どちらもスリープ時に触れるとスムーズにロックを解除できる。


XZ2の指紋センサーは、カメラの下にあり、直感的に押しにくい

XZ1の指紋センサーは、側面の電源キーに備わっている

性能の違い

 スペックは、当然ながらXperia XZ2の方が優れている部分が多い。ディスプレイは、Xperia XZ1の約5.2型フルHD(1080×1920ピクセル)から、XZ2は約5.7型フルHD+(1080×2160ピクセル)に向上している。画面のアスペクト比がXZ1の16:9からXZ2は18:9の縦長になったことから、SNSやブラウザなどは、XZ2の方が1画面により多くの情報を表示できる。


画面が縦長になったXZ2の方が、多くの情報を表示できる

 メインメモリ4GB、内蔵ストレージ64GBはXperia XZ1から据え置きだが、プロセッサはSnapdragon 835から845に進化。試しに「Aututu Benchmark」テストを3回実施したところ、総合スコアはXZ2が20万9623、19万755、22万6944、XZ1が17万7510、18万6477、19万7851。テスト結果からは、XZ2の方がパフォーマンスは優れていることが分かった。


Xperia XZ2のテスト結果

Xperia XZ1のテスト結果

 バッテリー容量はXperia XZ1の2700mAhからXZ2は3080mAhに増量。実際のスタミナを測るべく、Wi-Fi接続した状態でYouTubeのHD動画を3時間再生した。明るさは中間程度にし、輝度の自動調整はオンにしている。3時間後のバッテリー残量はXZ1が60%、XZ2が66%だった。XZ2は画面が大きいので相殺されるのかと思ったが、このテストではXZ1よりスタミナがあることが分かった。


左がXZ2、右がXZ1のバッテリー残量推移。「Battery Mix」アプリで確認した。斜めに引かれてある青いラインが、YouTube再生中の残量推移。温度は2機種とも大差なく、発熱対策はしっかりなされているようだ。
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