News 2003年1月8日 05:31 PM 更新

CD-Rの「音」を考える
“世界最高レベルのユーザー”に聞く音質向上テクニック(1/3)

メディア、ドライブ、電源環境……さまざまな要因で音質が変化するCD-Rには、いくつかの音質向上テクニックがある。黎明期からCD-Rドライブを使い、業界で最も有名な個人ユーザーである森康裕さんに、そのテクニックについてうかがった

 「僕は、青春の大切な時間の多くをCD-Rに費やしてきたんですよ」と笑いながら話す森康裕氏は、筆者の知る限り、業界でもっとも有名な“CD-Rマニア”だ。20代半ばという年齢でありながら、光ディスク歴が、なんと今年で「14年」になる。

 「いったい何歳の時からCD-Rを使っていたんだ…」と突っ込みたくなるが、それはおくとして、同氏は、知識、経験ともに大変豊富。個人ユーザーとしては、おそらく「世界最高レベル」のCD-Rマニアだろう(森氏の経歴とコレクションは別記事参照)。

 森氏は、CD-R好きが高じて現在では、ライターとしても活動されている。同氏の執筆したCD-R関連の書籍は、そのマニアックさから一部のマニアに「教科書」として愛読されていることは有名な話。そんな経歴をもつ森氏に長年かけて培ってきた個人ユーザーでもできる音質向上テクニックについて話をうかがった。

高音質な音楽CDにはドライブが重要

 森氏の勧める高音質な音楽CD作成におけるポイントは、大きく分けて3つある。「CD-Rは、ドライブ、メディア、電源環境などの作成環境によって、音質が大きく変化します」(森氏)。

 音楽CDには、音質を変化させる要因がいくつもあるが、森氏が挙げたポイントは、いずれもその根幹に関わる重要なものばかり。音には、個人の趣味があるため、どういったものが“良い”と決め付けるわけにはいかない。しかし、これらのポイントによって、CD-Rの音質は大きく変化する。

 中でも個人で使用する場合、大きなウェイトを占めるのが「ドライブの選択」と、それを使用する電源などの「作成環境」だろう。

 昔からオーディオの世界では「音の入り口と出口を固めろ」という話があるが、CD-Rドライブは、まさに入り口の部分に相当するもの。ドライブとその設置環境は、当然セットで考えるべきもので、音質に与える影響も大きいからだ。「だから、高品質に記録できるドライブと、それを安定して動作させることができる電源などの作成環境が重要なんです」(森氏)。

 長年CD-Rを使ってきた中で森氏が勧める最高のCD-Rドライブは2台ある。1つは、もちろん業務用の定番ドライブでもあるソニーの開発した「CDW-900E」。もう1つは、ヤマハが開発した「CDR100」だ。いずれも、CD-R好きの方なら一度は名前を聞いたことがあるはずの名機ばかり。「この2台は別格。次元が違います。音の傾向も違うので、甲乙付けがたいんですよね」(森氏)。



森氏が愛用するソニーの「CDW-900E」と「CDR100」

 最近では、高音質をうたったCD-R/RWドライブも発売されている。こういったドライブはどうかと森氏に尋ねると「もちろん、CDW-900EやCDR100に変わるものはないかと思い、いろいろ使ってみましたが、やっぱり、この2台に回帰してしまいました」という。

 「昔のドライブは作りも良く、メーカーもちゃんと設計していたのですが、最近の高速ドライブは、利益重視で音が悪い“へなちょこドライブ”ばかりで使う気になれません。最近のドライブから強いて挙げれば、プレクスターのドライブか、ヤマハのオーディオマスター対応ドライブでしょうか」(森氏)。

 確かにプレクスターやヤマハの最近のドライブは、これまでの製品とは一味違ったアプローチをしている。

[北川達也, ITmedia]

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