News 2003年5月12日 07:24 PM 更新

News Weekly Access Top10(2003年5月4日−2003年5月10日)
U101の更なるパフォーマンスアップは可能なのか

今週のアクセストップは、「バイオU PCG-U101」基板開発者へのインタビュー記事。3月14日の製品発表からはや1カ月半が経ち、「いまさらU101の記事?」と思いきや、依然としてユーザーの興味は高いようだ

News Weekly Top10 5月4日〜5月10日
1位 まもなく登場「バイオU PCG-U101」の基板を見る
2位 「dynabook SS S7の3D性能がTi4200並み」は本当なのか
3位 PCを買わない“3分の1の人々”の心理
4位 Windows XP「2人同時利用」が可能に
5位 超ズーム・軽量デジカメ対決!――オリンパス「C-740」 vs 松下「FZ1」
6位 新液晶ディスプレイ時代を拓けるか?――NEC三菱の広色域LCD技術
7位 ビジュアル強化の次期Windows、2005年に正式リリース
8位 指先で考える喜び――東プレ Realforce101
9位 英MS、“世界初”のインターネット対応トイレ
10位 モバイルCeleronの未来示す? ソニー専用プロセッサ
Weekly Top10 製品発表から延期2回をはさんで、5/10からようやく出荷を開始(一部量販店とネット販売では輸送上の問題から5/8に到着)。首都圏の量販店は週末でほぼ完売状態になっている。

 「通常動作時の消費電力を抑えてパフォーマンスを向上させる」というPentium Mの特徴は、すでにいろいろなメディアでベンチマークの結果と共に報道されており、ユーザーからは概ね好評であるようだ。開発者たちも3月の取材では口をそろえて高く評価していたのは、ZDNetでもお伝えしたとおり。ただし、機構開発、基板開発者にとって、巨大なチップとピーク時発熱量が増えてしまうPentium M+Intel 855PMの組み合わせにはずいぶんと苦労させられたようだ。

 基板を見たときに真っ先に考えたのが「これだけ凝縮された基板レイアウトと熱設計になると、バイオUシリーズにこれ以上のパワーアップを求めるのはかなり難しいのではないか」。U101のCPUは、なにかと噂のモバイルCeleron/600A MHz。SpeedStepを実装せず、わざわざPentium Mを最低クロックに固定してあるのは、熱的な問題のためか?

 このあたりの事情を開発者に確認したところ、「モバイルCeleron/600A MHzの搭載は、主に価格的な問題。U101が20万円もしたら誰も買わないでしょう」とのこと。さらに「U101の開発開始当初はモバイル Celeron/600A MHzの存在を想定していなかったので、Pentium M/900MHzを意識して熱設計を行っていました」。この設計がほぼ完成した時点でCPUが変更されたため、熱設計はそのままとなっている。つまり「U101はPentium M/900MHzには耐えられます」と、発熱マージンはある程度残されているらしい。

 U101の次期製品がどのようになるかは「まだ何も決まっていない」というものの、きょう体サイズを維持したまま、Pentium M/900MHzへの変更、さらに90ナノメートルプロセスのDothanで、もう少し速いCPUを搭載できそうだ。ただし「販売価格がU101の16万円台をキープできる」という最も厳しい条件をクリアしなければならない。

[長浜和也, ITmedia]

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