News 2003年6月3日 09:20 AM 更新

Pentium Mの最速クロックは1.70GHzへ、超電圧版も1GHzに到達

インテルは6月3日、Pentium Mの新しいラインアップを発表した。今回発表されたのは、Pentium M/1.70GHz、低電圧版(LV)Pentium M/1.20GHz、超低電圧版(ULV)Pentium M/1.0GHzの3製品

 Pentium Mは、「アドバンスト分岐予測」「専用スタックマネージャ」「1MB省電力L2キャッシュ」「400MHz省電力システムバス」といった機能によって、パフォーマンスと省電力を両立したモバイル向けCPU。チップセットのIntel 855PM/GM、ワイヤレスLANモジュールのIntel PRO/Wireless 2100と組み合わせると、ノートPCに「Centrino」ロゴが使えるようになる。

 消費電力や駆動電圧の仕様によって、通常版、低電圧版、超低電圧版の3シリーズに分かれているが、今回発表されたCPUは、それぞれのシリーズの最速クロックをワンランク上げるもの。最大値、通常動作時、アイドル時における駆動電圧は以下のようになっている。

Pentium M 最大値 通常動作時 アイドル時
Pentium M/1.70GHz 1.70 1.48 0.96
LV Pentium M/1.2GHz 1.2 1.18 0.96
ULV Pentium M/1.0GHz 1.0 1.0 0.85

 インテルがデータシートで提示しているThermal Design Powerによると、Pentium M/1.70GHzで24.5W、LV Pentium M/1.20GHzで12W、ULV Pentium M/1.0GHzで9Wと、それぞれこれまでの最高クロックだったPentium M/1.60GHz、LV Pentium M/1.10GHz、ULV Pentium M/900MHzと同じ値になっている。データシートを見る限り、電気的仕様は従来のPentium Mとほとんど同じなので、Pentium Mを搭載している従来のノートPCに新しいPentium Mがそのまま搭載できる可能性は高い。ただし、ULV Pentium Mに関しては動作クロック900MHz、800MHzにおける通常時駆動電圧が1.004V→0.988V(900MHz)、0.988V→0.972V(800MHz)と若干低くなっている。

 公表されている価格はチップセットとIntel PRO/Wireless 2100のセット1000個ロットのもの。CPU、チップセットの組み合わせによる価格は以下のとおり。

1000個ロット時の価格
Pentium M/1.70GHz&Intel 855GM&Intel PRO/Wireless 2100 725ドル
Pentium M/1.70GHz&Intel 855PM&Intel PRO/Wireless 2100 720ドル
LV Pentium M/1.20GHz&Intel 855GM&Intel PRO/Wireless 2100 372ドル
LV Pentium M/1.20GHz&Intel 855PM&Intel PRO/Wireless 2100 367ドル
ULV Pentium M/1.0GHz&Intel 855GM&Intel PRO/Wireless 2100 350ドル
ULV Pentium M/1.0GHz&Intel 855PM&Intel PRO/Wireless 2100 345ドル

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[長浜和也, ITmedia]

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