News:アンカーデスク | 2003年10月2日 07:53 PM 更新 |
これを使ったのが「AIBOカード」を使った「ビジュアルパターン認識」機能だ。トランプ大のカードに描かれた絵を見せると、その絵に応じた動きをする。「ダンス」のカードを見せれば踊るし、「Uターン」を見せれば回れ右するというわけ。
カードのどこかにさり気なく2次元コードでも入っているのかと思ったら、そうではなく、本当に絵全体をパターン認識しているんだそうだ。カードは15種類付いているのだけど、あとから追加したり、カスタマイズすることも検討されている。また、CDのジャケットを記憶させて、それを見せると、その歌を歌うなんていうのも考えられているそうだ。
また、ERS-7は、お腹が空くと自分でエナジーステーションのところに充電しに行く(されに行く)ということができるようになった。
ここでも視覚が使われている。ステーションに立っているポールでその位置と自分とステーションとの角度を判断する(ポールに描かれた柄は見る方向によって違って見えるのだ)。最後には丸いマーカーを見て進入する向きを決める。全部視覚でやっているわけ。だから、ポールが影になっちゃったり、AIBOから距離が離れたり(120センチくらいまで。意外に近い)、照明条件が悪かったりすると認識し損ねる。
今までもAIBOはボールで遊ぶっていうことをしてた。ERS-7ではさらにアイボーンという「骨」でも遊ぶ(*6)。
ここでも視覚が活躍する。アイボーンは中央の棒状の部分がピンク色であるほか、両側の円盤部分の外側にもクローバー型(と同社は呼んでいた)の模様がピンクで描かれている。
ERS-7はまずピンクの棒に反応する。でも、そのときクローバー型の模様が見えていたら、それは棒に対して正対していないと判断し、模様が見えなくなるところまで自分の位置を動かす(あるいはアイボーンを蹴飛ばす)。そうして正対したら棒をくわえるのだ。また、最初にアイボーンが立っていたら、まず蹴飛ばして横倒しにしてから始めるのだそうだ(実際にやるところを見損ねた)。
なんか、Robocupの人がうらやましがりそうな機能だ(今のところ、ERS-7は参加できない)。
もちろん視覚センサーはカメラとしても使用される。「写真撮影」のAIBOカードを見せると、声によるメッセージのあと、撮影待機状態になる。ここで、背中に触れると(センサーがあるのだ)、シャッターが切られるというわけ。
撮影した写真は無線LAN(IEEE 802.11b)経由でPCから見ることができる。このとき、AIBO内部で生成されたHTMLファイルをブラウザから見るというスタイルをとるので、マシンやOSの種類は問わない。Macintoshからでもいじれるのだ。
にくきゅう
最後に、これだけ。
足の裏は半球状になっている。肉球だ。でも硬くてつるつるしている。この肉球の向こうには肉球センサー(たぶんタクトスイッチ)があって、ほんのすこし押し込める。これは、ちょっと良い感じだ。なんか肉球を押しているような気持ちになる。あとは、もうすこししっとりした素材になったらすっかり肉球なのに。わたしはAIBOの肉球を押したい。
[こばやしゆたか, ITmedia]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
前のページ | 2/2 | 最初のページ