Google、アカウントのプライバシーやセキュリティを一元管理できる「アカウント情報」開設
ユーザーの現在位置やサービス利用履歴などのコンテキストを利用する機能を提供するGoogleが、ユーザーがアカウントのプライバシーおよびセキュリティの設定を一元的に把握するためのハブページ「My Account(日本では「アカウント情報」)を開設した。
米Googleは6月1日(現地時間)、ユーザーがGoogleの様々なサービスを利用する際に使うアカウントのプライバシーやセキュリティの設定を把握し、設定を変更できるハブページ「My Account(日本では「アカウント情報」)」を開設したと発表した。
このページからGoogle+やGoogleマップ、Googleドライブなどの様々なサービスを利用する際の個人情報の公開設定や、アカウントのセキュリティ設定を把握できる。
Googleは2012年のプライバシーポリシーの改定以降、サービスを横断する個人データの収集を行っており、例えばGoogleマップでの検索履歴がGoogle検索に表示される広告に反映されるといった広告ターゲティングや、Googleカレンダーに入力した予定がGoogle Nowでプッシュ通知される機能などに役立てられている。
こうした機能は便利ではあるが、どのサービスでどのような設定にしているかは把握しにくい。Googleは2012年から、各種サービスにおけるアクティビティを確認するための「アカウント アクティビティ」をオプトインで提供している。今回スタートしたアカウント情報は、アカウント アクティビティよりも情報を把握しやすくなっている。
アカウント情報には、「ログインとセキュリティ」「個人情報とプライバシー設定」「アカウント設定」の3つのパートがあり、例えばログインとセキュリティでは、サービスだけではなく、Googleアカウントで使ったAndroid端末のログイン履歴も確認できる。
なお、アカウント情報はログインしていない状態でもインタレストベース広告のオプトアウトなどの設定が可能だ。
同社はまた、プライバシーとセキュリティに関する一般的なユーザーの疑問に答える新サイト「privacy.google.com」も開設した。本稿執筆現在、まだ日本語版はないが、Googleが収集する個人情報の種類やその活用方法などについてのFAQがまとまっている。
GoogleがGoogle I/O 2015で発表した次期Android OS「Android M」の新機能「Now on tap」は、Android端末のホームボタンを長押しするとコンテキストに沿った情報カードを表示するという非常に便利な機能だが、自分がどこにいて、どんな好みなのかまでGoogleに把握されているように感じて不安になるユーザーもいるかもしれない。アカウント情報は、そうした不安を取り除く一助になりそうだ。
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