GoogleとTwitter、Facebook対抗のメディアコンテンツサービスで協力?
モバイルでGoogleの検索結果やTwitterのツイートのリンクをタップすると、ページが開くまでに数秒待たされるが、この待ち時間を解消するためのツールをGoogleとTwitterが共同開発中で、オープンソースで公開するとre/codeが報じた。
米Googleと米Twitterが、米Facebookが5月に発表した「Instant Articles」に対抗するモバイルコンテンツサービスを共同開発中であると、米re/codeが複数の情報筋の話として報じた。
このサービスは、モバイルでGoogleの検索結果やTwitterの記事へのリンクをタップすると、オリジナルのWebページではなく、そのページのキャッシュを開くことによって、ページを迅速に表示し、ユーザーにストレスを与えないようにするというもの。
リンク先のWebページを開くための待ち時間を軽減するサービスという点ではFacebookのInstant Articlesや米AppleがiOS 9の新機能として打ち出す「News」アプリ(いずれも日本では未提供)と同じだが、大きな違いはFacebookやAppleが自社サーバ上にコンテンツを囲い込むのに対し、GoogleとTwitterのプロジェクトはメディア企業側のキャッシュを表示する点だ。キャッシュにはオリジナルと同じように広告が表示されるため、メディア側は広告収入を損なわずに済む(Instant Articlesもメディア側の収入は保証されているが、サービス専用のコンテンツを提供する必要がある)。
GoogleとTwitterはメディア企業向けにこのサービスに対応するためのツールを開発しており、オープンソースで公開する計画という。
米New York Timesによると、New York Times、英Guardian、米Pinterestなどがツールのテストに参加しており、サービスは今秋中にスタートするという。
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